All archives    Admin

06月≪ 2018年07月 ≫08月

12345678910111213141516171819202122232425262728293031

2018'07.13 (Fri)

アホバカマヌケの独裁者ヒトラーやスターリンや金正恩を笑い飛ばして何が悪い? 岩波ホールも、この映画(「スターリンの葬送狂騒曲」)を上映すればよかったのに…



アホバカマヌケの独裁者ヒトラーやスターリンや金正恩を笑い飛ばして何が悪い? 岩波ホールも、この映画(「スターリンの葬送狂騒曲」)を上映すればよかったのに…
(2018・7・13)






スターリンやレーニンやヒトラーや毛沢東や金日成(金正日・金正恩)といった左右の全体主義者は大嫌いだ。こういった独裁者を風刺する本や映画は好きだ。レーニンに関しては、 『グッバイ、レーニン!』というドイツの映画があった。倒されたレーニン像をヘリコプターがつり上げて運ぶシーンは爽快だった。

スターリンに関しては、オーストラリア映画「革命の子供たち」は以前紹介もしたが、オーストラリアの女コミュニスト闘士があこがれのスターリンにラブレターを送り、招聘され、スターリンが亡くなる直前にまみえて妊娠して生まれた子供が風貌も考えもスターリンそっくり? チャーチルのことには無関心なのにスターリンには詳しく、学生時代には反ベトナムの闘士にもなっていく。そしてやがて恐るべき?……。

映画では、スターリンが腹上死した時、側近がみんな喜んでいるシーンがあったけど(傑作シーン!)、あのあたりの「喜びの世界」が「歴史の真実」なのかもしれない

ソニーの米映画子会社ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)が製作し、北朝鮮の金正恩第1書記暗殺計画を描いたコメディー「ザ・インタビュー」もある。これは未見。

ところで、この8月には「スターリンの葬送狂騒曲」なる映画が上映されるそうな。同タイトルの活字原作本が、小学館集英社プロダクションから出るそうな。


(こんな内容)→映画『スターリンの葬送狂騒曲』邦題&日本公開日決定!
ロシアで上映禁止の問題作、遂に日本解禁!!
ロシアで上映が禁止され話題を読んだ問題作『THE DEATH OF STALIN』(原題)の邦題が『スターリンの葬送狂騒曲』に決定。8月3日(金)より、TOHOシネマズ シャンテ他全国で順次公開される。
本作は、1953年のロシア(旧ソ連)を舞台に、当時恐怖政治を強いてきた絶対的独裁者ヨシフ・スターリンが死んだことで巻き起こった最高権力の座を巡る争いや内部の混乱を、辛辣かつコミカルに描いた作品。
監督・脚本を務めるのは、エミー賞受賞とアカデミー賞ノミネートの経験をもち、政治風刺作品に定評のあるアーマンド・イアヌッチ。これまでにも、英国政権の内部を描いたコメディドラマシリーズ「官僚天国」や、米国の女性副大統領を主人公にその日常を描いたコメディドラマシリーズ「Veep/ヴィープ」、米英両国の閣僚や官僚を描いた映画『In the Loop』などを手がけ、高い評価を受けている。

第42回トロント国際映画祭で世界的に初お披露目され、その後も各国の映画祭で“話題”と“笑い”を呼んだ。 製作国となるイギリスでは昨年の10月に公開しスマッシュヒット!さらに、今年に入ってからは、3月9日にアメリカで公開館数を絞って限定公開され、2018年限定公開作品の中でNO.1のオープニング記録をつくり話題に、他の国々でも続々とスマッシュヒットをとばして注目を集めている。さらに、世界最大級の映画レビューサイト「Rotten Tomatoes」でも97%FRESH(2018年4月20日現在)を叩きだす高評価!各国の新聞や映画サイトなどでも絶賛評が続々あがっている。


予告編を見たが、最近だと北朝鮮なんかでも似たような悲喜劇が起こっているのではないかと笑った次第。かつてスターリンを愛し、子供に「ヨシフ」なんて名前をつけた方々には是非見ていただきたい映画だ?


スターリンの「死亡」に関しては、「暗殺」との噂がいまだにある。

このあたりに関しては、ウラジミール・ネクラーソフ編の『ベリヤ  スターリンに仕えた死刑執行人 ある出世主義者の末路』 (クインテッセンス出版株式会社)、アブドゥラフマン・アフトルハノフの『スターリン謀殺 ベリヤの陰謀』 (中央アート出版社)、タデシュ・ウィトリンの『ベリヤ 革命の粛清者』 (早川書房) 、アブドゥルアハマン・アフトルハーノフの『スターリン暗殺事件 ベリヤ四人組の陰謀』(早川書房) などが参考になる。 アラン・ウィリアムズの『ベリヤを売った男たち』 (早川書房)は、小説仕立てだったか。 

こういう映画を岩波ホールで上映するといいのにねぇ?

ブルンヒルデ・ポムゼル&トーレ・D.ハンゼンの『ゲッベルスと私 -ナチ宣伝相秘書の独白』 (紀伊國屋書店)は積んどくしているし、これが原作の同名の映画は岩波ホールで上映中とのことだが、あいにく見に行く暇もなしだが……。ワイダ監督の「カチンの森」を上映した岩波ホール…。さらに、一歩前進を期待したい?

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!





スポンサーサイト
06:09  |  共産主義  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2018'07.12 (Thu)

高校生以上が、夏休みに読むべき課題図書とは? 左右の全体主義(ファシズム&コミュニズム)と闘った女性闘士の自叙伝(『スターリンとヒットラーの軛のもとで 二つの全体主義』&『独ソ占領下のポーランドに生きて 祖国の誇りを貫いた女性の抵抗の記録』)を読めば、共産主義とファシズムが同じ野蛮思想だと分かるはず!







高校生以上が、夏休みに読むべき課題図書とは? 左右の全体主義(ファシズム&コミュニズム)と闘った女性闘士の自叙伝(『スターリンとヒットラーの軛のもとで 二つの全体主義』&『独ソ占領下のポーランドに生きて 祖国の誇りを貫いた女性の抵抗の記録』)を読めば、共産主義とファシズムが同じ野蛮思想だと分かるはず!
(2018・7・12)





気がつけば、もう七月も中旬。学生は夏休みの季節到来? 最近、 「青春18切符」を買う暇も使う暇もない…。7・14・15・16の三連休の前後に休みをくっつけて…と夢想。それは無理でも3連休は…。「青春18」もいいが、 「北海道&東日本パス」も悪くはない…。

ともあれ、重厚長大本…。冬休み、春休み(?)前に読破すべき重厚長大本リストを本欄で掲げた記憶もあるが…。さてはて? 積んどく本は徐々にどこかに消えてゆき……新たな重厚長大本がどこからとやってきて、しばし、食卓や食卓脇のところに居並ぶ…。そしてまた、季節の移り変わりと共に…消えてゆき、また新たなる…。

ともあれ、ハーバート・フーバーの『裏切られた自由上下』 (草思社)は拾い読みはしているものの、引き続き……。そして、チャールズ・ビーアドの『「戦争責任」はどこにあるのか アメリカ外交政策の検証 1924-40』 (藤原書店)などはジキル本として大事。

そのほか、カロリナ・ランツコロンスカの『独ソ占領下のポーランドに生きて 祖国の誇りを貫いた女性の抵抗の記録』 (明石書店)は、ナイスな本だ(と思う)。

(こんな内容)→ポーランド西部のルヴフ(現ウクライナ領リヴィウ)の大学で美術史の教員をしていた筆者が、1939年のソ連侵攻から逃れた先で、次はナチスに捕らえられ、ドイツの強制収容所で過ごした日々を綴った回想録。ポーランドで大きな反響を呼んだ著書の待望の邦訳。

カロリナ・ランツコロンスカ(Karolina Lanckorońska 1898~2002)はこんな人→ 1898年、ポーランド人大貴族の家に生まれる。ウィーン大学で美術史を学び、1936年からルヴフ大学美術史助教授。第二次大戦開始後、ソ連占領下のルヴフで地下抵抗運動に参加する。1940年5月にドイツ占領下のクラクフに移り、傷病兵の看護や囚人支援活動に従事。1942年5月にナチに逮捕され、1943年1月から45年4月までラーフェンスブリュック強制収容所に収監される。解放後はイタリアに留まり、在外ポーランド人の支援活動や教育文化活動に従事する。

百歳以上長生きした人だ。にもかかわらず、「はじめに」では「私の死後出版されるはずのこの回想録は…」と始まる(正確には亡くなる前年に原著は刊行されたそうな)。

そもそも1945年~46年に書き上げられていて、二つの出版社に持ち込んだところ、 「その二つとも、『内容があまりにも反ロシア的だ』という理由で断ってきた。数年後、別の二つのイギリスの出版社に持ち込んだが、ここでも断られた。今度は、『内容があまりにも反ドイツ的てある』という理由からだった」とのこと。

ジョージ・オーウェルも、 『動物農場』を刊行しようとした時、「内容があまりにも反ロシア(ソ連)的だ」という理由で断った出版社があったかと。ゴランツだったか?
「戦勝国」側にいたソ連に媚びていた出版社があったことは恥辱モノというしかない。

そして、いま、「内容があまりにも反中国的である」という理由で刊行を拒絶されている「良書」もあるかもしれない。要注意。

こんな例もあるそうな?


中国の介入「日本も脅威認識を」 豪チャールズ・スタート大 クライブ・ハミルトン教授(2018/3/22産経配信)
 オーストラリアに浸透する中国の影響に警鐘を鳴らす書籍を2月に出版した豪チャールズ・スタート大学のクライブ・ハミルトン教授が20日までに、産経新聞の取材に応じた。教授は著作で、中国は「民主主義を利用して民主主義を破壊する」と指摘。取材には「中国が豪州に介入した手法は日本にも適用される。日本の人々は脅威を認識する必要がある」と訴えた。
 教授の著書「サイレント・インベージョン(静かなる侵略)」は、豪州に移住してきた中国系の富豪が与野党の政治家や大学に多額の資金を提供している実態を紹介。こうした政治家の発言や大学の研究が、南シナ海問題や自由貿易協定(FTA)などで、中国に望ましい方向に政策を誘導しようとした実態を明らかにした。また、富豪らが中国の国政助言機関、全国政治協商会議(政協)の代表を務めていたとして、共産党との関係にも疑いの目を向けた。
 著書は当初、契約した大手出版社から出版を拒否された。中国からのサイバー攻撃や在豪中国系市民からの訴訟を恐れたためだという。その後、2社にも断られ、ようやく出版にこぎつけた。これに対し、英紙フィナンシャル・タイムズは「自己検閲だ」と批判。教授は「言論の自由への抑圧に多くの豪州人が衝撃を受けた」と話す。


「レッドチャイナ」には気をつけよう?

ともあれ、独とソ連に挟撃される形で、散々な目にあったポーランドの悲劇に関しては、たままた、出たばかりの『歴史通(ウィル増刊8月号)』で、5月にボーランドに共に出かけた河添恵子氏&江崎道朗氏が 『ポーランドに見る「歴史捏造主義」からの脱却 ヒトラー(アウシュビッツ)より酷い、スターリン(カティンの森)』 という対談をで取り上げていた。この対談と本書とは重なるところも多々あるようだ。カティンの森虐殺事件など…。

著者(カロリナ・ランツコロンスカ)も最初、そのカティン事件を知った時、ソ連がやったというのは「ドイツのプロパガンダがつくった身の毛のよだつような真っ赤な嘘だ」と思ったそうな。しかし……。

この体験手記(自叙伝)を見て、すぐにもう一人の女性のことを思い出した。彼女も二つの全体主義と闘った猛女だ。

マルガレーテ(マーガレーテと表記のことも)・ブーバー=ノイマンは、共産主義者として夫婦そろってナチスはむろんのことスターリンにも酷い目に遭う。生き残った妻である彼女は『第三の平和 第一部』『第三の平和第二部』 (共同通信社)という本を残した。この本は近年ミネルヴァ書房からも『スターリンとヒットラーの軛のもとで 二つの全体主義』として復刊された。僕は共同通信社の本を古本市で見つけて購入し、一読した。ミネルヴァ版も持っている。

(著者はこんな人)→ブーバー=ノイマン,マルガレーテ
1901年、ポツダム生まれ。著名な宗教哲学者マルティン・ブーバーの息子、ラーファエル・ブーバーとの最初の結婚のあと、ドイツ共産党員としての活動中にコミンテルン幹部ハインツ・ノイマンと知り合う。1935年、派遣されたスペインから二人して政治的誤謬を理由にモスクワに召還される。ノイマンは1937年に逮捕、そして粛清される。翌年、マルガレーテも逮捕され、カザフスタンのカラガンダ強制収容所へ送られる。1940年、ヒットラー・スターリン協定にもとづき、ナチス・ゲシュタポに引き渡され、ラーヴェンスブリュック女子強制収容所へ送られる。1945年、収容所から解放され、戦後は政治評論家として活躍。1989年11月歿


共産主義がファシズムとなんら変わらない野蛮な思想でしかない事実は、この二冊の本でも明らかだろう。スターリンの名前を息子につけるなんて、ヒトラーの名前をつけるのと同じ愚挙でしかない。スターリン批判の前だとしても、名付け親は、愚鈍だと批判されても仕方ない? 哀れ?

ともあれ、左翼全体主義(共産主義)と右翼全体主義(ファシズム)との類似性を学ぶ上で、この二冊の本はバイブルともいえよう。

ポーランド本といえば、2018・7・10毎日新聞夕刊で、西垣通さんが、有賀しのぶ氏の『また、桜の国で』 (祥伝社)という本を紹介している。

(こんな内容)→第二次世界大戦勃発。ナチス・ドイツに蹂躙される欧州で、〈真実〉を見た日本人外交書記生はいかなる〈道〉を選ぶのか?世界を覆うまやかしに惑わされることなく、常に真実と共にあれ。一九三八年十月一日、外務書記生棚倉慎はワルシャワの在ポーランド日本大使館に着任した。ロシア人の父を持つ彼には、ロシア革命の被害者で、シベリアで保護され来日したポーランド人孤児の一人カミルとの思い出があった。先の大戦から僅か二十年、世界が平和を渇望する中、ヒトラー率いるナチス・ドイツは周辺国への野心を露わにし始め、緊張が高まっていた。慎は祖国に帰った孤児たちが作った極東青年会と協力し戦争回避に向け奔走、やがてアメリカ人記者レイと知り合う。だが、遂にドイツがポーランドに侵攻、戦争が勃発すると、慎は「一人の人間として」生きる決意を固めてゆくが……

ノンフィクションノベルといった感じの本だが、ある程度の史実に基づいての物語。この本、500頁もある大著。読むと一気に読めそうだが……。樋口季一郎さんの名前も出てくる。

ノンフィクションとしては、河添恵子さんの『世界はこれほど日本が好き――No.1親日国・ポーランドが教えてくれた「美しい日本人」』 (祥伝社)もいろいろと教えられる一冊だった。
おや、どちらも祥伝社か…。

あと、2018・7・10の日経朝刊にワレサさんのインタビュー(丸々一頁)が出ていた。
一読したが面白かった。まだ74歳ではないか。信仰心は篤いようだ。いまでも働いているのは、働くのを止めたら「レーニンやスターリンのような悪党のいる場所」(つまり「地獄」?)に行くことになり、「共産主義を崩壊させたとしていじめられるのではないか」と真顔で話していたそうな。
そうそう、その通り。地獄には行きたくないもの?

2018年夏は、ポーランドに注目すべきか?

いやいや、ほかにも…。
鳥雲高娃氏の『満洲国の内モンゴル「知識人」の民族意識と思想』 (晃洋書房)などもあるが…。

ラッセル・カークの『保守主義の精神 - 上下』 (中公選書)も読まねば…。訳者の会田弘継氏の保守主義に関する本は何冊か愛読しているのだが……。
会田弘継氏の本は…『トランプ現象とアメリカ保守思想 崩れ落ちる理想国家』 (左右社)、 『追跡・アメリカの思想家たち』 (新潮選書)等々がある。

ただ、僕は「保守」主義者ではないので、そのあたりは……。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
06:23  |  共産主義  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2018'07.10 (Tue)

『隣人。38度線の北』『隣人、それから。 38度線の北』 が写しきれていない北朝鮮の「真実」を求めて…








『隣人。38度線の北』『隣人、それから。 38度線の北』 が写しきれていない北朝鮮の「真実」を求めて…
(2018・7・10)



初沢亜利氏の『隣人、それから。 38度線の北』 (徳間書店)を読んだ(見た)。

前著『隣人。38度線の北』 (徳間書店)は以前論評ずみ。まずはそれを以下再録。



2013'02.18 (Mon)
蓮池薫さんと北朝鮮


昨日・今日(日・月朝)とNHKの深夜便で蓮池薫さんのインタビューが放送されていた。朝4時すぎからの放送…なので、昨日今日と「寝ぼけ眼」ならぬ「寝ぼけ耳」で起床前の寝床でところどころ聴いた。
彼が書いた北朝鮮回顧録『拉致と決断』 (新潮社)は大変優れた著作であったことは、以前本欄で紹介したとおり。ラジオでも、先に夫婦で帰国し、日本に残ることを決断したものの、子供を取り戻すのに一年以上の時間が経過し不安に思ったものの、自分の親から、俺たちは24年待ったんだぞと言われた云々の回顧には、ふむふむと。

ところで、初沢亜利氏の写真集『隣人。38度線の北』 (徳間書店)を読んだ。
著者は1973年生まれの写真家。基本的に北朝鮮当局の「容認」したところを撮影した写真集である。日本に帰国したら公安調査庁の人(女性)が話を聞きたい云々との接触もあったそうな。そのやりとりは、公安に対して批判的に記されている。
一方、朝鮮総連などには取材の便宜をはかってもらったりもしているが、向こうでは人情ある対応をしてくれる関係者もいたそうな。平壌ばかりでなく田舎も写したいと要求したりして、一部叶えられたりもしたという。このあたりちょと「二重基準」を感じないでもない。

また、日本政府は「対話と圧力」といいながら、圧力一辺倒ではないかと批判もしたりしている。
そして、北の田舎の農地を見て、「これだけの農地がありながら全国民約2400万人に食料が行き渡らないのは、やはり干ばつや水害のせいなのだろう。農業インフラの設備さえ整えばこの国に餓死者が出ることもなくなるのではないかと改めて考えた」と記すのは、いかがなものか?

李佑泓氏の『どん底の共和国 北朝鮮不作の構造』 (亜紀書房)はかなり昔の本であるが、農業を進める上で根本的な誤解が北朝鮮当局にあるが故の不作であるとの構造的欠陥も見落とすべきではない。李氏は北朝鮮現地に出かけ、専門家として観察している。北当局の「説明」の嘘を見抜くだけの専門的知識も持っていた。少なくとも、干ばつや水害だけが理由で餓死者が出ているわけではない。
また核開発などしなければ、それこそ「農業インフラの設備」なんかもっと早く完成しているだろう。コスト的にも。
日本も含めて諸外国の援助もえられただろう。にもかかわらず、今日、あまりにも北朝鮮が非常識な愚鈍国家になっているのは、すべては指導者の独善故ではないか。「対話」を拒否して「圧力」(核武装推進)ばかりやっているのは、日本ではなく北朝鮮のほうであるという簡単な図式を無視してはいけない。

この写真集は昨年12月に上梓されているが、「テレビのニュースで金正恩第一書記の現地視察の映像が流れた」「日本では数十秒しか見たことはないが、実際には30分近くも延々と細かく報じるのだ。それまで強面だったドライバーが箸と茶碗を持ったまま、我が子の活躍を見守る父のような微笑みで、画面に吸い寄せられるように見入っていた。昨年の訪朝時、金正日総書記の現地視察の映像を見る人たちは、皆背筋を伸ばし緊張した表情だったことと比べると、新しいリーダーが国民にとって親しみやすい存在であることが読み取れた」という。

しかし、こういう褒め方はあまり論理的ではなかろう。日本でも首相や大臣が地震被害者を見舞うなんてことはあるし、天皇陛下が行かれる時もあるが、ニュースではちょこっと流れるだけ。そういうものだろう。それを延々30分も流す? 「画面に吸い寄せられる」? 「親しみやすい存在」?

物は言いようではあろうが、所詮は「独裁者」。核実験に邁進し、同じ民主主義後進国の中共からさえも注意を受けるありさま(中共だって、毛沢東時代に、人民が餓死してでも核開発に躍起となったものであるから偉そうなことがいえるはずがない。北朝鮮は中共を見習って後をついてきているだけ?)。

「異常」な事態に対しては、「異常」と言い切る知的勇気を持ちたいものだ。迎合することなく!

戦前戦時中の日本にも「明るさ」があったのと同様に、北朝鮮にもこの写真集で紹介されているようなニコヤカな表情があるのも否定できない事実であろう。しかし…である。部分的現象の一般化は無理である。といっても、著者はその点は読者に強要はしておらず、「この写真集にも一定の偏りがある。そのような前提で見ていただいた方がむしろ安全であろう」と記している点は同感する。

また映画「めぐみ」「ディア・ピョンヤン」「クロッシング」を見たとのこと。僕も見ている。「ディア・ピョンヤン」は本ブログでも少々「酷評」したが、所詮は自業自得というか、因果応報であり、恵まれた帰国者たちの贅沢な私的な悩みをもっともらしく作品化しただけである。ちょうどこの写真集に出てくる北朝鮮の成分のいい人たちの家の中(テレビなど揃っている)を見せられたようなものである。

「クロッシング」が描いたような北朝鮮の悲惨な事実(韓国では無料配布されるような病気のクスリが買えず手に入らず中国に出稼ぎに出かける夫、そして妻の病死、息子の脱北の失敗…)は、残念ながら、この写真集には出てこない。あまりに大きな「偏り」であるというしかない。

そういえば、遊園地ですれ違った美女を撮影し、それから一時間後に再び遭遇して「運命の再会」とばかりに声をかけ、夢中で撮影したとのこと。ふうむ?
その美女の 指にはピンクのマニュキュア。着ている服にしても、手にしているバッグにしても肩に掛けているバッグにしても、「素人」には見えない?
北朝鮮という国は、こういう外国人カメラマンの撮影のためにモデルコースに「モデル」をさりげなく「配備」するのはお手の物でもあるかもしれない。偶然の出会いと思ったら大間違いであることもありうる。

以下は『拉致と決断』の書評の再録。蓮池氏が北朝鮮で「見た」食料を求める子供たちの姿やアパートのベランダでさえ、鶏やアヒルを飼っていた例は、この写真集には出てこない。蓮池さんが生きていた北朝鮮といまの北朝鮮とは違うということもありうるが……。


北朝鮮による拉致被害者である蓮池薫氏の『拉致と決断』 (新潮社)を読んだ。感涙の書。お兄さんがすっかり、北朝鮮に甘い、あっちの陣営(?)に行ってしまった感があり、弟さんは?と思っていたが、この本は今年(2012年)読んだ本の中でもベスト3に入るぐらいの重みのある本だった。

まず、こういう北朝鮮「抑留記」は、体験した人でないと書けない。日本人でも、シベリア抑留記などは沢山刊行されているし、そのほか、共産圏から脱出した亡命記なども多々出ている。学生時代から、そういう本を蒐集し読破してきたが、その中にあっても、本書は特殊である。

というのも、この人は全くの平時、平和な時代に、あまりにも理不尽の日本国から北朝鮮に恋人と共に強制拉致連行されている。心の準備もなにもないままである。
そして北朝鮮では「強制収容所」にこそは入れられなかったものの、「招待所」で隔離されての軟禁生活。「翻訳」などの仕事に従事させられている。やがて恋人とも結婚し、子供も生まれる。しかし、両親が日本人であることを知らせると、いろいろと成分が悪いということで差別されるから、在日帰国の朝鮮人のようにふるまう。子供にも拉致の事実を明かせないまま過ごすことになる。
それだけでもかなりのストレスであろう。

現代の日本社会にあって、さまざまなストレスが喧伝されている。パワハラの上司、セクハラの上司、受験や就職試験に落ちた、街中にはびこるマナーの悪い喫煙者、締切りや納期を守らない業者相手…。
だが、蓮池氏の北朝鮮での「孤独」と「ストレス」を思うと、日本に於ける日常茶飯事のストレスなど屁でもあるまいと思わずにはいられなかった。

 蓮池氏と僕はほぼ同世代。二十歳過ぎから40代にかけて「異国」で強制的に生きていくことを余儀なくされた。ノンポリだったということで、北朝鮮側の「洗脳映画」などを見せられていろいろと感じることもあったという。
 招待所では「最低限度の文化的生活」を営むことは可能であったようだ。餓死するような心配はなかった? しかし、地方に旅行した時、食料を求める子供たちの姿に心を痛めたこともあったという。また格差のないはずの共産世界で、あからさまな差別意識を持つ「党員」の姿や「党員」になるために必死になる若者の姿などに疑問を持つこともあったという。勿論、シベリア収容所にも気のいいロシア人がいたのと同様に、北朝鮮にも心優しい人々もいたそうな。

巷では食糧危機故にアパートのベランダでさえ、鶏やアヒルを飼っていた例もあったそうな。蓮池氏でさえ、食料事情が悪化した90年代以降はトウモロコシが一粒落ちていても拾うようになったという。

それはさておき、翻訳の仕事のために手にした日本の新聞に、拉致被害者救出活動の記事が出ていて、そこに自分の親の姿(写真)を見たこともあったという。たまに放映される国際スポーツ試合で、日本が勝った時の喜び…。
平和な日本に過ごしていると、僕のような人間でさえ、国家や家族の絆云々などを煩わしく思うことさえあるが、北朝鮮に拉致された蓮池氏にとっては、そうした新聞記事の写真やスポーツ大会の結果が辛うじて祖国と家族の細い糸、絆であり、それにしがみついて生き抜いてきたともいえよう。また孤独に一人、ゴルフボールの代用品などを作ったりしてその遊びに興じたりすることも…。その心情たるや、想像するだけで切ないものを感じる。

一方北朝鮮側は拉致を認めるしかなくなってきた時、蓮池氏に、拉致されたのではなく、浜辺にあった無人のモーターボートにふと乗って海原をめぐっていたらエンジントラブルになり漂流し死の恐怖にとりつかれたところを、北朝鮮の船(工作船)に助けられて北に行き、幸せに暮らしました…云々ということにしようと提案されたという。

蓮池氏はそんな論理の飛躍した話は通用しないといったものの、向こうは「納得させる必要なんてない。決めたものを貫き通せばいい。最終的に日本側は認めざるを得ないのだから」と開き直ったという。そのストーリーを記者会見で話すための練習を繰り返し「嘘の経歴が本当に思え、自然に話せるようになった。正直、そんな自分が怖かった」と述懐している。

共産主義者が怖いのは、こういう嘘を平気の平左で強要したりしゃべったりすることだ。南京大虐殺云々は無論のこと、拉致問題や北朝鮮問題ではそういう嘘(「地上の楽園」論など)を垂れ流し、日本国内にもそれに順応する進歩的知識人が小田実以下輩出したものだった。
招待所には日本語図書も多々あったという。それを読むことを義務づけられてもいた。「早く勉強すれば、早く日本に帰れるかもしれない」という指導員の言葉もあり、安井都などの北朝鮮賛美本を手にしたという。

「不思議なことに、読んだ私はこの人たちへの嫌悪感よりも、ほのかな安心感を覚えた。反日の権化のような北朝鮮もすべての日本人を憎み嫌っているのではないということがわかり、この身の安全と、ひょっとしたら日本に帰れるかもしれないという淡い期待を持ったからだ」と。
バカとハサミは使いようというが、バカと進歩的文化人も使いようか? 

北朝鮮での生活が長くなると、それなりに対応もし、官僚的対応をする一部の地方役人に対して、あたかも特権のある外国人旅行者のような顔をして、対抗する術を持ったりもしている。

ともあれ、人生、ジキルとハイド、得るものがあれば失うものがある、失うものがあれば得るものがある…とはいえ、自己責任でも因果応報でもなく、一方的に拉致され北朝鮮での生活を余儀なくされた蓮池氏の半生は何とも言えない「内容」である。
奥さんの手記や、他の拉致された人々の手記なども合わせて読みたいものだ。横田めぐみさんは無論のこと。拉致被害者の一刻も早くの帰国を、奪還を!(以上転載再録終了)



初沢氏の今回の写真集はその続編。前著に対して持ったのと同じような感慨を抱いた。冒頭、市民男女。みんな金バッジを胸にしている。顔自体はにこやかだが? 女性は中年以降。化粧している感じはない。文革時代の中共の女性と瓜二つ? そのあと、若い男女のカップルやら商店ガールなどは、ちょっと化粧もしていて「美人」? 裕福な帰国者一家の子供の部屋には、日本のサッカー選手(在日?)のユニフォームなども壁にある。 モデルコース? 地方もちょこっと…。

2016~2018年に滞在して、撮影した写真集のようだ。空港でスマホを没収されたそうな。その中には、前著を刊行したあと、接触してきた日本の公安関係者の連絡先などもあったそうな…(不注意?)。

まぁ、そういうことはともかくとして、「案内人」つきの取材撮影であることはいうまでもない。

彼らは「通訳」「行動の監視」「トラブル回避」のための要員であったと記している。「人を撮ることが禁じられているのではない。写された人が不愉快になり起こりだすような撮り方が駄目なのだ」との説明はちょっと疑問。


安倍首相は拉致問題などは「自らの政治家としての成功に利用するネタに過ぎないのではないか。周辺国が朝鮮半島の平和への舵を切る中、対応策が見つからないのは、北朝鮮をはじめから国家として見ていなかったからだ」し,「日本は周辺国の対北外交において、蚊帳の外にすらいなくなった」と断定するのは単純すぎる見方でしかあるまい。

「ここ数年で私が取り組んだ東北の被災地、沖縄での撮影には一切の制限がなかった。北朝鮮での撮影は逆に制限しかない。ガタガタ道を走る車内で汚れた窓の内側から撮影した写真も多い。構図を選ぶひまもない」「制限下での瞬間芸に近い撮影では両面の細部を制御できないことのほうが多い」とのこと。

「撮影には一切の制限」がないという日本の民主主義にもう少し感謝したほうがいいのではないか?と思った。

こういう写真集は、たとえば、オウムの富士山そばのサティアンを撮影した「写真集」にも匹敵するものではないかとふと思った(そういうのがあるかどうかは未確認)。

あそこをオウムの監視下で撮影したならば、どんな写真集ができるだろうか?

明るく「サリン」を製造している(もちろん、何を製造しているかは、その時は明らかにされずに…だが)女性の笑顔やら、日焼けした青年の顔や、瞑想して修行に励む人たち…。いかにも、この北朝鮮の「表面」をなぞっただけの、そこそこ明るい、そこそこ躍動するオウム真理教の信者の姿が写し撮られることだろう。だが、そんな写真集は、所詮は表向きだけのモノ。監視人が脇について撮影しているカメラマンを見れば、北朝鮮の「市民」たちも身構えて、にこやかにもなり、表情もひきしめたりするだろう。

どう見ても、「記念撮影」レベルのものが多いと感じるしかない。

一方、ネットにはこんなものが…。

21枚の写真で見る、金正恩氏が見せたくないであろう北朝鮮のリアルな ...www.businessinsider.jp/post-168510 - キャッシュ
2018年6月4日 - 金氏は、この隠者王国を軍事力、原子力、反欧米感情のよりどころとして世界に示すべく奮闘しているが、日々の生活の実情は厳しい。 大半の国民が貧困に喘ぎ、数万人が政治犯として拘束され、政府は生活をあらゆる面で厳しく管理している ..-----こんな写真もあるようなので、こちらも見るといいかも。

人民大学習堂を利用する人たち--の写真には、 「インターネットへのアクセスも少ない —— 人々は、平壌のこの図書館を含むほんの一握りの場所からのみ接続可能なクローズド・ネットワークを利用している」というキャプションも。

初沢氏の写真の中でも、通勤電車などの中で、スマホみたいなのを手にしているのがある。でも「完全オープン」なものじゃないことでしょう?

同じ著者の写真集『バグダッド2003』 (碧天舎)と読み(見)比べると…。イラク戦争前後のバグダッドが撮影されている。北朝鮮同様、独裁者がいて、選挙になると全員当選、百%投票の国家でも、出てくる写真はかなり異なる。

開戦直前の時期、「原則的には、監視人が同行する形でしか外国人は街を歩けないはずだった」が、ホテルから出ても「誰かが後ろをつけてくる気配はなく、軍人に出くわしても怪しまれるもなかった」という。
「カメラを片手に人々の群れに飲み込まれていく。すれ違う者は例外なく満面の笑みで語りかけてくる。『ハローミスター』『ウェルカム』街を挙げての大歓迎だ。この陽気さはどういうことか?」

だからこそ、この写真集のほうには、ナチュラルな市民生活の様子が写し出されている。北朝鮮の市民の、かしこまった、人工的雰囲気が漂う写真とは大違いだ。生気のあり、なし。

戦後のバグダッドにも出かけている。

「街中を車で走っても、爆撃された建物はほとんど見当たらない。省庁をはじめとする政府の建物だけが見事にピンポイントで破壊されていた。石油省だけが一切無傷であり、アメリカ政府の露骨な意図が感じられる」とのこと。

まぁ、そういう時には「アメリカ政府の一般市民に対する温かい配慮が感じられる」とも書いたほうがベターでは?

北朝鮮に対しても、そういうピンポイントで「悪」のみを除去して独裁者を追放できればよかっただろうが…?

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
05:02  |  共産主義  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2018'07.05 (Thu)

浅田次郎氏&吉岡忍氏の『ペンの力』は、あまり内容のない一冊 同じ朝日記者でも、岩垂弘の記事にはそんなものはなく、前川惠司氏には「ペンの力」はある






浅田次郎氏&吉岡忍氏の『ペンの力』は、あまり内容のない一冊。 同じ朝日記者でも、岩垂弘の記事にはそんなものはなく、前川惠司氏には「ペンの力」はある
(2017・7・5)




浅田次郎氏&吉岡忍氏の『ペンの力』 (集英社新書)を読んだ。


(こんな内容)→戦後七〇年間、暗黙のうちに、政治的な立場を表明せずに中立を保つことが作家のとるべき理想的態度とされてきた。だが、特定秘密保護法案やいわゆる「共謀罪」が可決され、言論の自由が岐路に立たされつつあるいま、「政治と文学」をめぐる従来的なスタンスは根本から問い直されている。閉塞感にあふれた「もの言えぬ時代」の中で、日本ペンクラブ前会長・浅田次郎と現会長・吉岡忍が、もはや絵空事とはいえなくなった「言論弾圧」の悪夢に対して警鐘を鳴らした緊急対談。


どちらかといえば「リベラル左派」系による対談本。

三島が自決(1970年11月)したころの回想をしているところで、吉岡さんが

「あのころの自衛隊はエアポケットにいたみたい」「ベトナム戦争は起きていたけれど、日中、米中国交回復はあっても、中国はまだ鎖国みたいな状況で、北朝鮮も鳴かず飛ばず。国内でも、戦後の一時期のように、自衛隊に対して『税金ドロボー!』なんて叫ぶ雰囲気は大分なくなっていたからね」とのこと。

はて? そうかな?

三島自決は1970年。
日中国交回復は1972年。
米中国交回復はカーター政権時代で1978~79年。
米中接近(ニクソン訪中1972年)と米中国交回復とを混同しているようだし、自衛隊に対して税金ドロボーなんて、80年代になっても言われていたもの。

北朝鮮も鳴かず飛ばず? 70年代なんて、北朝鮮は「地上の楽園」報道なんて朝日を中心に根強く伝播されていた。80年代になってもだ。

そのあたりの虚偽を告発した金元祚氏の『凍土の共和国――北朝鮮幻滅紀行』 (亜紀書房)が出たのは1984年3月だ。
この本を「週刊朝日」が好意的に大きく取り上げたところ、朝鮮総連などの猛反撃が編集部に行なわれ、長期連載の予定が急遽中断停止した事件があった。「(容共リベラルの)朝日新聞ともあろうものが…」、反北朝鮮の本を好意的に紹介するとは何事だということになった史実は、常識以前だろう。

その経緯は、元週刊朝日編集長の川村二郎さんの『学はあってもバカはバカ』 (ワック)でも触れていたかと。また、同じく元朝日記者の前川惠司氏も自著『夢見た祖国は地獄だった』 (高木書房)で以下のように詳述されている。


「この号が発行されるや、週刊朝日編集部の十本以上ある電話は、朝から『事実無根だ。抗議する。俺は在日同胞だ。記事を取り消せ』との電話が切っても切ってもかかり続け、朝日新聞社の交換台が悲鳴をあげ、部内連絡などのため臨時電話を多数引かざるをえなくなった。朝日新聞本社前には多数の朝総連メンバーが押しかけ、一般の来訪者の通行に支障が生じた。こうした行動の狙いは第二弾の掲載阻止だった。本社前で抗議活動を指揮していた知り合いの朝総連幹部に、私は、『立場の違いで受け止め方に差があっても、事実は事実。どんなに業務妨害しても無駄』と伝えた」「『言いがかりをつけて、軒先でいつまでも騒ぎまくり、制止を無視するあなた方に警備員が反感をもつのは致し方ないことです。あなた方は民族団体でありながら、在日朝鮮人に対する反感を生み出しかねない行動を平気で同胞に指示しているのか』と反論し、編集部に届いていた三百通以上の抗議葉書の束を総連幹部に見せ、『葉書の消印は全部、朝鮮大学校がある郵便局のものです。ここにしか、在日朝鮮人は暮らしていないのですか』」と問うたりもしたそうな。

朝鮮総連としては、「味方」のはずの朝日から批判を受けて焦っていたのだろう。前川氏も、入社して、まもないころに労働組合の席で、韓国旅行の体験から、韓国を不正の暗黒国家のように見るのは単眼すぎると話したところ、周囲に「冷やかな空気」が流れたとのこと。

朝日社内には、北朝鮮天国論者が多々いたようだ(いまも?)。

この週刊朝日の「勇み足」を帳消しするために、朝日社内の北朝鮮支持勢力(主流派)は、あわてて善後策を協議したのではないか。その穴埋めをするためには、北朝鮮礼賛記事を掲載しなくてはいけないとのことで……。

1984年6月6日夕刊の朝日紙面。北朝鮮ヨイショ記者として知られる(?)岩垂弘記者の「『金正日時代』へ着々」という記事が出た。

金日成→金正日といった世襲をかばうためのヨイショ記事。
「社会主義国の農業はおしなべて不振だが、その中にあって北朝鮮は農業がうまくいっている国、というのがわが国の北朝鮮研究者の一般的な見方」とヨイショ。

さらに1985年5月14日から連載された岩垂氏の北朝鮮訪問記事でも、さりげなく北朝鮮擁護…。このように、1980年半ばになっても、朝日新聞主流派の懸命な北朝鮮擁護報道もあって、「北朝鮮も鳴かず飛ばず」なんて印象を多くの人が持っていた時代背景はなかったといえよう。

このあたり、吉岡さんの発言は、いささかトンチンカンすぎないか?

ペンクラブ会長体験者どうしの「対論」だけど、かつてのペンクラブ批判のケストラー旋風やソ連への反核の姿勢を欠いた日本大会開催への自省なども特にない。あまり内容のない一冊だった。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!



06:41  |  共産主義  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2018'06.20 (Wed)

国際政治もワールドカップもネバーセイネバーだが、余命僅かのチャールズ・クラウトハマーは2018・6・12の米朝会談をどう評価するのか? 「豚もおだてりゃ木に登る。金正恩もおだてりゃ核廃棄をする」かも? ネバーセイネバー?






国際政治もワールドカップもネバーセイネバーだが、余命僅かのチャールズ・クラウトハマーは2018・6・12の米朝会談をどう評価するのか? 「豚もおだてりゃ木に登る。金正恩もおだてりゃ核廃棄をする」かも? ネバーセイネバー?
(2018・6・20)






11日ほど前(2018・6・9)、アメリカの知人からこんなメール(以下要約)が届いた。

評論家チャールズ・クラウトハマーが今日「自分の余命はあと数週間」との書簡を発表。1時間ほど前にナショナル・レビューの電子版が速報してました。昨年8月に胃ガンを手術、今年5月には元気になったかと思われたが、合併症で見通し一気に暗転したとのこと。 夕方のニュース解説のレギュラーだったFOXテレビはその書簡を読み上げていましが、彼はいわばお別れの書簡の中で、FOXやワシントン・ポスト、自著を出版してきたクラウン出版の友人たちの交誼に感謝してました。

彼の名前は「世界日報」のコラムで昔から時々拝見拝読していた。最近はちょっとごぶさたしていたが、昨日(2018・6・18)の世界日報に、彼の弟子(?)である マーク・ティーセンのコラムが掲載されていた。
 

コラム執筆で助言も
余命「数週間」を公表
 何年か前、チャールズ・クラウトハマー氏とFOXニュースの控室で話をした。著名人が亡くなったというニュース速報がテレビで流れていた。その時、チャールズは、自分の時はこんな死に方がいいと話していた。

 ナショナルズ・パークの野球の試合で七回表と裏の間の「セブンス・イニング・ストレッチ」に暗殺されるのが夢だと。以前も言っていたこの「私だけのパラダイス」で死ぬことを望んでいた。「薄暮の中、ポップコーンがはじけ、子供たちが走り回り、誰もが幸せを感じる」場所だ。

 だが、運命はそれを許さなかった。チャールズは、あと数週間しか生きられないと発表した。胸が張り裂けそうな思いだ。だが、その発表文を書くことで、自身を愛し、尊敬する全員に素晴らしい贈り物をした。私たちにとってチャールズがどのような存在であり、どのように私たちに影響を及ぼしてきたかを伝える機会を与えてくれた。

◇心引き付ける講演

 私は、ワシントン・ポスト紙に週に一度のコラムを執筆する機会を与えられた時に、チャールズに最初にアドバイスを求めた。

 その時はまだ、チャールズがどのような人物かを知らなかった。ほとんどの人々同様、長い間、離れた場所でその作品を読み、尊敬していた。初めて会って話をしたのは2004年だった。まだ若く、国防総省のスピーチライターをしていた時だ。チャールズは、アメリカン・エンタープライズ研究所のアービング・クリストル賞を受賞し、講演した。チェイニー副大統領は、チャールズが、ウォルター・モンデール副大統領のスピーチライターをしていたと紹介、「モンデールの演説をもっとよく聞いておけばよかったと今になって思っている」と話していた。

 チャールズの講演は人の心を引き付けるものだった。世界での米国の役割についてこれほどうまく語った講演を聞くのは初めてだった。

 米帝国という考え方を否定し、「他人の領地に到着するとすぐに、出口戦略を立てたがる人々に、この言葉を当てはめるのはばかげている」と語った。ローマ、英国など過去の帝国とは違い、米国は、領土の獲得を目指していない。「ここが好きなんだ。マクドナルドが好きで、フットボールが好きで、ロックンロールが好きで、グランドキャニオンが好きで、グレースランドが好きなんだ。…何でもある。まだ足らないというなら、ラスベガスがある。そこにはあらゆるもののコピーがある。…中華、インド料理、イタリアンが食べたければ、フードコートがある」

 チャールズは、米国は帝国ではなく、商業利益を目指す共和国であり「まったくの歴史の偶然によって、世界の体制の番人の役目を託された」と述べていた。その責務を果たすにはどうすればいいのだろうか。チャールズは、競合する外交派閥を体系的に分析、孤立主義は「恐怖の思想」、自由国際主義は「国益に反する」場合にだけ実力行使を支持し、「空想的な法律主義」を基に米国の力を封じ込め、現実主義は米国の力を信奉するが「ビジョンがないため失敗する」と酷評した。

◇丁寧で面白く親切

 チャールズはこれらに代わるものとして、「歴史の駆動力を、権力への意志ではなく、自由への意志と考える」民主的現実主義というものを提示した。米国は「民主主義がすべての地に行きわたることを支持するが、血を流し、資金を投入するのは、戦略的な必要性がある場所だけだ」と主張する。言い換えれば、「それだけの価値がある所」に介入するということだ。ドイツと日本は重要だった。ソ連も重要だった。イスラム全体主義との戦いも重要だ。

 その夜、分かったことがある。重要なのは、何を考えているかだけではなく、どのように考えたいかということだ。どのように書きたいかだ。チャールズのようになりたいと思った。

 数年後、ワシントン・ポストのコラムの件でアドバイスを求めると、チャールズは私をオフィスに招いてくれた。とうとう実際に会えると思うとわくわくした。思っていた通りの人だった。丁寧で、面白く、親切だった。どのような手順でコラムを書いているかを教えてくれた。

 構想をどのように練り上げ、書き、書き直し、完成させるかを教えてくれた。最後のアドバイスはこんなものだった。「いつか、週に2本コラムを書くよう求められるが、承諾してはいけない。いいコラムを週に2本書くことは誰にもできない」。私はこのアドバイスに従った。だが、それも今年に入って変わった。(チャールズ、申し訳ない)

 その後の数年間、FOXニュースの番組が始まるまでの長い時間、保守的思想やトランプ大統領の台頭まであらゆることについて話し合う恵みに浴した。チャールズは非常に聡明で、議論に没頭し、下調べをほとんど必要としなかった。ある日、きょうのテーマは何かと聞くと「分からない」と即答した。私はというと、何時間もかけて準備しても、チャールズの半分のこともできなかった。それは今も変わらない。実際に会う前から、チャールズは私の目標だった。それはこれからも変わらない。



昨日(火曜日)は有楽町で会合があって(そこでもクラウトハマーの話題が少し出たが…)、帰宅したら、サッカーをやっていた。スポーツナショナリズムには関心がないのだが、冒頭、おやおや、相手のレッドカードやペナルティキックで先制したものだから、ついつい最後までチラリと見てしまった(本を読みながら…テレビ音声は消して)。家人などはコロンビア相手なら5-0の負け、三連敗必至と言っていたが…。奇跡とは起こるものだ? しかし、クラウトハマーには奇跡は起こらないのだろうか?

彼の北朝鮮に関する発言などをチェックするとこんなものがあった。これらを読む限り、トランプ外交には是々非々のようだ。

「北朝鮮に常識は通用しない。奇妙で、無謀で、先の読めない絶対的権力者が支配する孤立国家だ。カリギュラなど物の比ではない。残虐で、カルトのような体制であり、国民はロボットのように意のままに操られている」との指摘には同感。まぁ、「常識」が通用しない相手に、ああいう友好的対応を取るトランプ流対応は、ある意味で効果的なのかも? 「豚もおだてりゃ木に登る、金正恩もおだてりゃ核廃棄をする」かも? ネバーセイネバー?
北朝鮮のフィンランド化を実行するしかない? だとしたら、金正恩がヒーコラと習近平に会いに行くのもまぁいいか? まぁ、憲法9条体制下の日本もあまり偉そうなことは言えない?



米国の締め出し狙う中露(2017・7・10)
 米国は25年間、5代の政権にわたって北朝鮮が正しい道を進むよう圧力をかけてきた。だが、手に負えなくなっている。
 北朝鮮は7月4日、米国を攻撃できるとみられる大陸間弾道ミサイル(ICBM)の試験発射を行った。今のところアラスカだけだが、すぐに米国全域を射程に収めるようになる。
 さらに、北朝鮮は、中距離ミサイルに小型化した核弾頭を搭載できると主張している。すぐに、ICBMに搭載できるようになる。
 情勢を一変させるこの出来事を受けてティラーソン国務長官は「世界的脅威を止めるために、世界が対応する必要がある」と訴えたが、あまり励みになるものではなかった。

 これは、外交官流に言うと、多国間での支援の要請ということになる。だが残念ながら、世界的な支援はない。
 世界的な脅威であるのは確かだが、世界にとって利益とはならないからだ。国ごとに国益があり、一致することはない。この件に関しては特に一致しない部分が大きい。

 ロシアと中国を見てみたい。北朝鮮へ外から圧力をかけるとすれば、それはこの両国からになる。両国は4日、取引を提案する共同声明を出した。北朝鮮が核とミサイルの実験を凍結する代わりに、米国が韓国との大規模合同演習を停止するというものだ。
 まったく話にならない。軍事演習は、半世紀にわたって米韓同盟の根幹を成してきた。停止すれば、地域を安定させ、韓国の独立を保障してきた持続的な両国関係が終わることを意味する。これはどんな条件の下でも譲れない。

◇北朝鮮支援する中国

 試しに停止してみるというのはどうだろうか。だが、この提案からは、米国の最低限の目標である北の核開発計画の放棄をさせようという意思はまったく感じられない。その上、北朝鮮とは何度も凍結で合意してきた。そのたびに合意は破られた。
 ロシアと中国が、差し迫った脅威を前に、直ちに拒否される提案を持ち出したことは、両国の本当の目的が北の非核化ではないことを示している。真の目的は、韓国との同盟関係を断ち、米国の環太平洋地域での影響力を弱め、締め出すことにある。
 このような国が、この危機を解決するためのパートナーとなり得るだろうか。
 そればかりではない。トランプ氏は当初、北朝鮮問題の解決で中国の善意を当てにしていた。だが、トランプ氏は2週間前、ツイッターで、中国は失敗したと宣言した。トランプ氏は「中国は確かにやろうとした」と続けた。

 本当だろうか。トランプ氏自身、5日に北朝鮮の中国との貿易はこの3カ月間でほぼ40%増加したとツイートし、中国が何もしていなかったことを認めた。
 確かに何もしていない。北朝鮮の最新のミサイルが脅威なのは、6400キロの射程を持つからだけでなく、移動式でもあるからだ。しかも、発射台は中国のものだ。
 核抑止力という点から見ると、移動式であることは素晴らしいことだ。敵に発見されることはなく、そのため先制攻撃を受けることもない。北朝鮮にとっては大きな一歩だ。それを中国が支援している。
 中国は、われわれのように北朝鮮を非核化しようなどと考えていないと何度言わなければならないのだろう。中国にとっては、分断されていた方が都合がいいのだ。つまり、西側と同盟関係を持ち、中国と国境を接し、核を保有している可能性のある統一朝鮮ができないようにするために、北朝鮮という従属国家を維持しているのだ。

◇中国の銀行に制裁も

 核を持てば体制は生き残れる。金ファミリーがひたすら核を追求するのはそのためだ。明確な教訓がある。サダム・フセインは核を持っていなかった。金王朝は、10から16発持っている。誰にも手出しされず、すぐに誰も手出しできなくなる。
 どうすればいいのか。トランプ氏は、中国がやらなければ、米国だけでもやらねばならないと警告した。その場合、選択肢は二つ、黙認か戦争かだ。
 戦争はほぼ考えられない。非武装地帯に近いソウルに1000万人が住んでいるからだ。通常戦争でも、大変な被害が出る。すぐに核戦争へと発展する可能性もある。
 黙認はあり得なくはない。中国が毛沢東の下で核保有国となった時がそうだった。毛政権は文化大革命の中ですぐに正気を失った。
 第3の道、中国が汚れ仕事をやってくれるという選択肢は、ほとんど夢物語だ。中国の銀行に追加制裁を科すことが検討されている。中国はそれで、考え方を変えるだろうか。ブルジョアの民主主義国は、経済は戦略的地政学を凌駕(りょうが)すると考える。米国はそうなのかもしれない。だが独裁国家ではほぼあり得ない。
 戦略バランスを決定的に変えたければ、1991年に撤収した米国の戦術核を韓国に再配備すべきだ。もしくは、日本に独自の核抑止力を持つよう働き掛けることもあり得る。そうなれば、中国は無視できなくなる。全く新しい核のジレンマに直面することになる。日本の核保有を許してまで、北朝鮮を守る意味があるだろうか。
 強力な代替案だが、危険であり、その先の予測が非常に難しい。したがって、今のところ最も可能性が高いのは、黙認ということになる。





政権交代も選択肢に(2017・4・24)
 北朝鮮をめぐる危機は作り上げられたもののように見えるが、そうではない。
 北朝鮮は10年以上前から核兵器と弾道ミサイルを持っているのだから、どうして今、慌てなければならないのか。それは、北朝鮮が核保有国となることを目指してきたからだ。北朝鮮は、米国に到達できる大陸間弾道弾(ICBM)の開発を急いでいることを公言している。金正恩氏が、ボタン一つで米国の都市を破壊できるようにするためだ。
 これは単なる脅しではない。固体燃料ミサイルの開発で大きな進展があった。短時間で発射準備ができるようになり、隠しやすくなるため、発見し、破壊することが困難になる。
 同時に、核兵器の製造も着実に進めている。現在は10発から16発保有しているとみられ、2020年までに100発に達する可能性がある。英国が保有している核は約200発だ。

◇抑止力では不十分

 危機という理由はここにある。金正恩氏が米国の都市を完全に破壊できる能力を持つことを米国としてはとうてい容認できない。
 抑止力で対応できないかという議論がある。ロシアと中国をずっと阻止できてきたのだから、北朝鮮の攻撃も阻止できるのではないかということだ。だが、第一に、抑止力は、旧ソ連のような理屈の通る敵対国であっても、確実なものではない。その証拠に、1962年10月に核戦争の危機に直面した。
 第二に、北朝鮮に常識は通用しない。奇妙で、無謀で、先の読めない絶対的権力者が支配する孤立国家だ。カリギュラなど物の比ではない。残虐で、カルトのような体制であり、国民はロボットのように意のままに操られている。ジャーナリストのカレン・エリオット・ハウス氏はかつてこう指摘した。サダム・フセインのイラクは監獄だが、北朝鮮はアリの巣だ。
 アリの巣に、チェック・アンド・バランスはない。

 抑止できないなら、阻止するしかない。では、どうすればいいのか。最も理想的なのは、中国が影響力を行使し、北朝鮮に核開発を放棄させることだ。
 中国は以前から、そのような姿勢を示してきた。しかし、断固とした対応は取ってこなかった。それには幾つか理由がある。金正恩体制が崩壊した場合の大量の難民発生を恐れているのはもちろんだが、北朝鮮は米国にとって長年の苦痛の種であり、体制が崩壊すれば、韓国、さらには米国が中朝国境の鴨緑江まで支配を拡大することになるからだ。
 ならば中国はなぜ今回は、米国の指示に従っているのか。
 これもさまざまな理由がある。

 ――中国は、情勢の緊迫は気にしていないが、戦争は望んでいない。戦争のリスクは高まっている。ICBMの脅威は米国にはまったく受け入れられないことも知っている。現米政権が、宣告されていないレッドライン(越えてはならない一線)を北朝鮮が越えた場合、断固たる対応を取るであろうことも分かっている。
 ――中国の国益は、北朝鮮の核に対抗するためのミサイル防衛の設置で大きく損なわれた。韓国は最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の配備を進めている。日本もこれに続く可能性がある。THAADの目的は、北朝鮮から飛来するミサイルを追跡、迎撃することだ。他のミサイル防衛と同様、中国の核兵器の戦力が損なわれるとは限らない。
 ――中国が何もしないと、米国が1991年に韓国から撤収させた戦術核を再配備する危険性が出てくる。
 ――危機が深まれば、その可能性は高まり、特に重要なのは、日本が核を保有する可能性が高まることだ。日本の核武装は中国にとっては最悪の悪夢だ。
 これらは米国が持つ主要な切り札だ。目的ははっきりさせなければならない。最低でも核実験の凍結だ。最大のものは、政権交代だ。

◇フィンランド化も

 中国は現在の北朝鮮政権と強い利害関係を持っているため、南北の統一を放棄することを明確にすれば、政権交代を受け入れやすくなるだろう。共産主義国家が西側に吸収されたドイツの場合とは違う。独立国でありながら、フィンランド化された北朝鮮なら、受け入れられるだろう。

 冷戦時、フィンランドは独立国家だったが、外交では常にロシアの影響下にあった。新たな北朝鮮は独立国家だが、常に親中とするよう約束すればいいだろう。新政権が、敵対的な同盟には加わらないとすることもあり得よう。
 交渉が必要だが、それらは米国の強い関与によって裏打ちされなければならない。北朝鮮の核施設やミサイル施設への先制攻撃は危険過ぎる。韓国への北朝鮮の侵攻を引き起こし、膨大な数の死者が出ることになるのはほぼ間違いない。しかし、飛行中の北朝鮮のミサイルを迎撃し、米国の自衛の能力と、北朝鮮のミサイルの無力さを示すことはあり得る。
 北朝鮮をめぐる危機は、現実であり、強まっている。しかし、対処する方法がないわけではない。選択肢はある。手段もそろっている。今がそれを実行すべき時だ。



ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
06:32  |  共産主義  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑
 | BLOGTOP |  NEXT