古本虫がさまよう エロス
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「巨乳」「巨根」「巨人」「巨泉」…知性あふれる人がファンになるならどれを選ぶべきか?  「アンチ巨人」「アンチ巨泉」はあっても「アンチ巨根」「アンチ巨乳」はいない? ともあれ、「おっぱいの歴史」は人類の歴史なり!『オッパイ入門』から『オッパイ乳悶』『おっぱいの進化史』、そして『巨乳の誕生』へ
(2018・2・14)




東海林さだお氏の『オッパイ入門』 (文藝春秋)を読んだ。
いつもの軽妙なエッセイ集。

タイトルになっている「オッパイ入門」は巻頭論文ならぬ巻頭エッセイ。

東海林さんは、その「オッパイ」に関して哲学的考察をくわえる。まず、オッパイといえば「揉みしだく」という言葉がよく出てくる。「しだく」とは? 漢字は?  「しだく」だけでなく「揺らす」ことも?
いつものようにそうした東海林流哲学的考察が鋭い。ほかにもオッパイに関しては「(乳首を)くわえる」「なめる」とかいろいろとあるだろう?

「巨乳」であれ、なんであれ、喫茶店は「禁煙席」よりも「禁谷(席)」を設けるべきとの提言も素晴らしい? 鋭い考察だ。凡人には浮かばない発想というしかない。

そのほか、早稲田露文科時代の左翼全盛の状況への回顧やら…。それにしても、この本のタイトルは、『オッパイ入門』ではなく『オッパイ乳悶』とすべきではなかったかと…。

引き続き、浦島匡氏案と並木美砂子氏&福田健二氏の『おっぱいの進化史』 (技術評論社)を読んだ。

これはマジメ(ジキル)本。哺乳類におけるおっぱいの進化について、学者先生がいろいろと論じた本。まぁ、まじめに考える必要はあろうが…。

この前「AI喫茶」みたいな紹介をテレビでやっていた。新聞記事にもなっていた。コーヒーを注文すると、「ロボットアーム」が給仕するというもの。見た目は自動車工場の組立アームみたいでまったく美的ではない。せめて、ダッチワイフ、いや人工ドールのような人間(美女)がいて、そのロボットのアームが伸びたり縮んだりならまだしも…。
また、ミルクはその美人ロボットのオッパイから「プシュ…」と出すとか…。2018年なんだから、それぐらいの見てくれで、そういう細かい作業をするロボットを開発しないと、単なる「無人」化程度のAIでは、もはや時代遅れではないか。こんな「ろくろ首」みたいな自動給茶機なんて…。アホくさ。誰が行くか?

「ノーパン喫茶」にはあいにく行ったことがないが、美人巨乳ロボットのノーパン喫茶などができれば、それはそれでちょっと面白いものがあるかも?
これだって、そんな風になれば、立派な「オッパイの進化史」のヒトコマとして、先の本に取り上げられることもあるのではないか?

一方、積んどくしているのが、ロミの『乳房の神話学』 (角川ソフィア文庫)。こちらは、「ソフィア文庫」ということで一応ジキル系文庫の一冊ではあるが、先の専門書(?)よりも、もう少し砕けた感じ。そこそこのオッパイ写真もあるから?

そして真打ち登場なのが(?)、安田理央氏の『巨乳の誕生 大きなおっぱいはどう呼ばれてきたのか』 (太田出版)だ。

前著『痴女の誕生 アダルトメディアは女性をどう描いてきたのか』 (太田出版)もなかなか面白かったが、今回の本もまずまず。

「巨乳」といえば、昔は「グラマー」「デカパイ」「ボイン」と言われていた。D、 E、 F、 Gカップとも…。

80年代半ばあたりから「巨乳」という言葉が出始めたとのこと。アダルトビデオのタイトルにも「巨乳」という言葉が出てくる。しかし、日本では春画ではあまり乳房は描かれることがなく、貧乳が美人の条件だったような時代もあったそうな。乳房軽視というか、乳房蔑視というのが江戸時代? やはり遅れていた?

戦後、トランジスタ・グラマーなる言葉が出てくる。小型ラジオだけど高性能なトランジスタ・ラジオにあやかって、小柄な体格だが、胸は大きいというニュアンス。本書では、三島由紀夫が結婚したての妻のことを「うちのはトランジスターグラマーだ」と自慢したとのこと。ふうむ?

本書では指摘していないが、最近の例だと、高井桃さんなんかが「トランジスタ(ー)グラマー」になるだろう。彼女の乳房を「揉みしだく」ことのできたアダルト男優は幸せ者だ?

「ボイン」という言葉も、大橋巨泉の「11PM」で、朝丘雪路に対して使ったのが始まりだとのこと。番組開始は1965年、その発言は1967年にあったという。

そのほか、1989年度の「オレンジ通信」でアイドル(巨乳)女優一位の樹まり子さんの名前も出てくる。ううむ、しかし、彼女程度の顔だちやスタイルはイマイチ? より美形で、よりスリムで、しかし巨乳…というのは、その後の世代には多々出てくる。クラシックカーがそれなりの味があるとしても、やはり性能やら見てくれからすると、より最新の車に叶わないような印象があるのと同じように、巨乳アイドル(巨乳女優)も、昔といまとでは大きな格差があるのは否めないだろう。

樹まり子さんや菊池エリさんや松坂季実子さんと、宇都宮しをん(リオン)さんや高橋しょう子さんや波多野結衣さんや君島みおさんと比較すると、軍配は後者に挙げるしかないだろう。大きさだけならともかく、全体の体型のバランスやフェイスを考えると…。かつての水沢アキさんが日活のポルノ女優にでもなっていたらすごかっただろうが…。

それはさておき、巨乳モデルをよく使っていた「バチェラー」「Mr.ダンディ」「クールガイ」などの雑誌の変遷も出てくる。ううむ、時々(?)買っていたような? 「バチェラー」がまだ刊行されているとは知らなかった。それにこの雑誌、「バチュラー」とおもっていたが、正確には「バチェラー」なんだ。

巨乳、グラマーの「バスト」の値の下限は85あたりのようだとの考察もなされている。
たしかに、バスト84ぐらいの印象は「普通」。バスト85とか、バスト88となれば、一応「巨乳」「デカパイ」「ボイン」になるという。たしかにその実感はある。90を超えれば、「超巨乳」の範囲か? バストが80未満になると「貧乳」「ナイン」「微乳」…? バスト78なんてなると……。

男の腹回りも85より上だと「デブ」傾向になり、BMIがどうのこうのと言われる体型になるのでは。

知らなかったが、カップヌードルで「Dカップヌードル」なんて商品が出たことがあったという。でも、フェミニストからのクレームがあったのかどうかは不明(?)だが、すぐに「カップヌードルビッグ」に変更されたとのこと。残念?

といった風に「巨乳」に関する雑学を学べ、青春時代の思い出などが甦ってくる読み物。「巨乳年表」もついていてきめ細か。『痴女の誕生』にも「日本アダルトメディア年表」が巻末にあった。

巨乳はいいが、巨腹はいかん。「貧乳の巨腹」はますます…。

「巨乳」「巨根」「巨人」「巨泉」…知性あふれる人がファンになるならどれを選ぶべきか?  「アンチ巨人」「アンチ巨泉」はあっても「アンチ巨根」「アンチ巨乳」はいない?

蛇足だが、映像の世界では「巨乳」という言葉はよく見かけるようだが、活字の世界では、大手エロス出版社の本ではあまり見かけない。活字分野では「巨乳」より「美乳」のほうが人気のようだ。たしかに「巨乳」というと、単に大きいだけだったり、体全体が大きくて、垂れさがっていたりのイメージもある。「美巨乳」なら…?

映像では巨乳女優(君島みお氏)主演の「巨乳女教師 生徒に授業を乗っ取られて」というのがある。

(こんな内容。一部伏せ字追加)→結婚を控えた女教師・みおが生意気な生徒たちによって××レ×プ地獄!!弱みを握られ生徒の言う事に従う先生だったが、日に日に悪戯はエスカレートしていき…授業を乗っ取られ、××れ続け、ついには自宅にまで押し入れられる。婚約者の前で豊満な巨乳を揉みしだかれ、ガキどもの生×××で××!嫌がりながらも×××からは本気汁が溢れだし、何度も絶頂!順風満帆だったあの幸せな日々に戻りたい…

生徒を誘惑する女教師もいかんが、こういう暴力的なことももちろんいかん。現代教育の歪みを直視する問題作か?

活字では大手エロス系出版社(フランス書院など)では「巨乳」は(あまり)見当たらず。睦月影郎氏の『巨乳教師の淫望』 (イースト・プレス悦文庫)などがある。

(こんな内容)→小説家を目指す18歳で童貞の治郎は、憧れの教師・亜紀子との初体験を夢みて3年間悶々と過ごしていた。卒業を前に、官能作家で師匠の月影吾郎に女教師といたすための教えを乞うていたが、ある日、人妻で豊満美女の養護教諭が「お乳が張って痛い」と言うので吸引のお手伝いをすることに!?だが、治郎は吸うだけではだんだん物足りなくなってしまい…。師匠も驚く、イイコトハプニングが快感の連鎖を生む!?豊艶女性から処女同級生まで、次々に桃色体験をしながらエロ知識を詰め込み、書き綴る治郎は、ついに本命の女教師との蜜愛のときを迎えるのだが―!?

「美乳」だと、櫻木充氏の『美乳伯母』 (フランス書院文庫)。

(こんな内容)→「本当に伯母さんとでいいの? ×××して、みる?」
Fカップの美乳を背中に押しつけ、躊躇いがちに囁く。
年上女子高生の過激フェラも、甘酸っぱい美少女クンニも
伯母さんの蕩けるように柔らかい女体にはかなわない!
揉むほどにフェロモン溢れる豊乳が、38歳の熟れた秘唇が、
少年を性の虜にしてしまう―最高の週末は始まったばかり。


ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!


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上野千鶴子先生に泣きついた中学三年生(男子)の悩みを解決してくれるのは「夜回り先生」でも「ヤンキー先生」でもなくて、「したがり先生」「抱きしめて先生」だった? でも、共産主義者と女教師のサラミ戦術には要注意? そして読むなら『君たちはどうやるか』ではなく『君たちはどう生きるか』か?
(2018・2・13)





たびたび引用しているが、上野千鶴子さんの例外的な(?)名著、 『身の下相談にお答えします』 (朝日新聞出版)には、こんな切実な悩みを訴える15歳の中学生がいた。

彼が「毎日、自分で処理はしているのですが、どうしても本物の女の子の体に触れてみたくてたまりません」「ぼくの悩みは性欲が強すぎて、今年受験だというのに、エッチなことばかり考えて勉強が手に付かないことです」と訴えた。

すると、上野先生は医者ではないけれども、やはり大学教授ということもあってか「知らないことは知っているひとに教えてもらうに限ります。経験豊富な熟女に、土下座してでもよいから、やらせてください、とお願いしてみてください」「(熟女の)ご指導に従って十分な経験を積んだら、ほんとうに好きな女の子に、お願いしましょうね。コンドームの準備は忘れずに」という名回答(?)があったかと。

それを実践した中学三年生がいた(といっても小説の世界)。

なぎさ薫氏の『したがり先生 人妻家庭教師と女教師ママ』 (フランス書院文庫)がそういう内容なのだ。

「今日は先生、雄太くんのために何も穿いてないの……」
捲ったスカートからのぞく白い太もも、豊かな尻……
勉強に身が入らない息子のため、親が雇った家庭教師。
やって来たのは、見目麗しくセクシーな32歳の人妻。
フェラ、手コキ、クンニ……与えられる成績アップのご褒美。
エッチな妄想が次々に叶ってゆく二人だけの密室授業!


上野氏の本に出てくるのと同じ、高校受験を目前にした中学三年生の少年が主人公。母親が謎の失踪? 父子家庭になり、消えた母親像を人妻家庭教師に求める…といった、いかにもよくある展開。

「第18回フランス書院文庫官能大賞特別賞受賞作」とのことで、期待して読んだのだが……。ううむ…。

人妻家庭教師は32歳。処女で結婚して…。子供はいない。夫との間にすきま風…。それもあって…。急な雨でびしょ濡れになって少年宅に着いた人妻。少年の服を借りてシャワーを浴びるのだがー…。なるように…。

そして、成績アップのたびに、少しずつエスカレートしていく人妻家庭教師(女教師)の性技の数々…。フフフ? 共産主義者のサラミ戦術も真っ青になるような(?)巧みなサラミ戦術に翻弄される中学三年生。歳の差は「逆転」しているけど、まるで、金与正と文在寅みたい?
二人の間にこんな会話があったかもよ?

「兄と逢いたいの?」
「えぇ、是非とも!」
「そんなにしたいの…兄嫁と…、いや兄と…首脳会談を?」
「もちろん!」
「だったら…ウフフ、制裁解除してチョンマゲ…ね」----
と。

でも、その人妻家庭教師が、突然なんと……となって一端はジエンドに?
今度はかつての小学校の女教師(36歳)が父の再婚相手になって突然やってきて…そして、フフフ…と。
ううむ、そういう展開にはちょっと無理が…。息子もいい加減なら父親もいい加減すぎる? それに、もう少し、二人の女教師にも「葛藤」があってしかるべき……。

上野先生も「経験豊富な熟女に、土下座してでもよいから、やらせてください、とお願いしてみてください」というのに、ちょっと棚からぼた餅すぎる。300円の宝くじを10枚、それぞれ二回買ったら、二回とも一億円が当たった…といったようなお話だから…。

もう少しリアリティというか、葛藤というか、スリルがないとなぁ…。「したがり」にもホドがある。なんだかんだといっても、「したがり」なのは中学生のほうに決まっているんだから?

最近のフランス書院文庫、「先生」と書名がつく誘惑系ソフト本には、ほかに『お泊まり先生 女教師、そして隣人姉妹も』とか『混浴先生 塾講師と女教師と家庭教師』があるようだが…。果たして年上の女の側の葛藤がちゃんと描かれているのやら?

それにしても生徒の悩みに誠実に向かい合い、その根源を解消することに真摯に立ち向かうのは性職、いや聖職者たる教師の本命。
過去にもノンフィクションとして「夜回り先生」や「ヤンキー先生」がいたかと? →参照文献・ 水谷修氏『夜回り先生』 (小学館文庫)、義家弘介氏の『ヤンキー母校に生きる』 (文藝春秋)など…。だが、「したがり先生」はちょっと問題かな?

この前も紹介したように、生徒に「抱きしめて」とLINEでメッセージを送った女性教諭が懲戒免職になったりもしたことが実話としてあった(産経・2018・1・31)。
 --東京都教育委員会は30日、勤務先の公立中学校の男子生徒に無料通信アプリ「LINE(ライン)」で「抱きしめて」とメッセージを送り、キスをした女性教諭(43)がいたというから--。

男子中学生が年上の女教師に「抱きしめて」というならまだしも(?)、女教師が息子ぐらいの年齢の中学生に「抱きしめて」というようでは? 「抱きしめて」先生も困ったもの? でも、中学生から高校生ならば、美人女教師が相手なら困らない?

いま吉野源三郎氏の『君たちはどう生きるか』 (岩波文庫)を読んでいる。

こちらも中学生が主人公。ところどころ「男らしく」という言葉が出てくる…。女性は、友人の姉が出てくる程度。
活字が小さくて読むのに四苦八苦。先日も車中で読みすすめつつ、東京メトロの水天宮駅の待ち椅子でも読んでいたら、真上の蛍光灯が省かれている。暗くて閉口。メトロは、車内音楽などを流す実験をやっているようだが、無駄な電力を浪費し、肝心な電力はカット。やることなすこと横着企業というしかない。
それにつけても、戦前の中学生は「性欲」では悩まず「友情」で悩んでいた? でも、中学生の時は、こういう本や武者小路実篤さんの『友情』 (角川文庫ほか)などを読むほうがいいのかも。 『したがり先生 人妻家庭教師と女教師ママ』 を読んでいては……。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!

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ジキルとハイドの画集---『菅野泰紀 鉛筆艦船画集 肖像-序-海征く艟艨たちの残影』  と『KACERE Kacere : images of erotic art 』 …買うのはどっち?(2018・2・4)



菅野泰紀氏の『菅野泰紀 鉛筆艦船画集 肖像-序-海征く艟艨たちの残影』  (編集・発行アートスタジオ楓-fu 電話06-6717・3565)を読んだ(見た)。

著者は昭和57年生まれ。鉛筆艦船画家・色鉛筆画家の肩書を持つ。
本書は、鉛筆のみにて、デッサン風というのか、日本のさまざまな軍艦の「肖像」を描いた作品を収録している。懐かしき空母赤城、戦艦大和など…。昨年夏ごろには靖国神社の遊就館で展示会もやっていたそうな(知らなかった)。軍艦のいわれなどの説明は、日本語のみならず英語も表記されている。
このあたりは、 『「太平洋戦争」アメリカに嵌められた日本』 (ワック)の著者であるマックス・フォン・シュラーさんなどが協力しているようだ。

『帝国海軍と艦内神社』 (祥伝社)の著者である久野潤氏も寄稿している。軍艦内にあった「神社」の肖像も、描いているそうな。なかなかの迫力。
モノクロだが、これに色が付けば、小松崎茂氏の一連の作品を思い出す(参照→根本圭助氏の『小松崎茂の世界〈PART2〉―大和・武蔵を描き続けた異能の画家』 学習研究社など)。

こういう微細なものを描く表現力が、別の次元で発揮されると……。
ジョン・カセール(監修・コラム 伴田良輔氏)の『KACERE Kacere : images of erotic art 』 (芸文社)のような本が出来上がる。こちらはカラー。

これが本当に絵なのか? 人間の女性の肉体美と究極の衣服であるランジェリーの融合によって出現する美のフォルムに興味をもち続ける画家による、ランジェリー・アートの到達点といえる画集。

いやあ、これは何度みてもいいね! 座右の書! 実在の下着モデルといえば、最近、楽天か何かに出てくる広告でよく見かける女性が気に入っているが…。

菅野泰紀氏の『菅野泰紀 鉛筆艦船画集 肖像-序-海征く艟艨たちの残影』 がジキルのハイパーリアリズム的画集とすれば、こちらはハイド的ハイパーリアリズム画集なり?

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!


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「サンマ」は「目黒」、「未亡人」は「雪国」に限るのか?
(2018・1・29)



昨年末(2017年12月)、ほぼ同じ時期にこんな本が出た。
『雪国の未亡人女教師 乱れる、溺れる、堕ちる』 (フランス書院文庫・鏡龍樹氏)。
『未亡人は、雪の夜に』 (双葉文庫・草凪優氏)。

なんとなく、冬の雪が降り積もるところで、未亡人と、ふふふと乳繰りあうことのできる幸運な少年(青年・若手中年?)がいるかのような作品ではないか?

ということで、購読することに…。

まずは、『雪国の未亡人女教師  乱れる、溺れる、堕ちる』

(こんな内容)→「お願い、私の身体をあなたの肌で温めて」教え子の肉茎に腰を揺らし吐息を漏らすあゆみ。真夜中の寝室、喪服のままで、身体を寄せ合い、獣のように、性悦を貪り狂う二人は知らない。果穂と紗栄子――二人の哀しき未亡人教師もまた、満たされない欲望で女体を疼かせていることに……。

兄嫁(28歳)は学校の教師。その夫(兄)が交通事故で死亡。両親はバイヤーで海外にいること多し。事故発生時も海外にいて急遽帰国中…。兄夫婦と弟(主人公・高校生)は同じマンションに住んでいた。そこに担任の女教師(未亡人35歳)がやってくる…。何故か、主人公を女教師が預かることになる。兄嫁は一人、マンションで亡骸と…? このあたりはちょっと不自然だが(未亡人とはいえ、独身の女教師宅に高校生が一人同泊するなんて?)。まぁ、それはいいとして、フフフフとなってしまう。少年は兄嫁を思いつつも?

両親は葬儀を終えるとすぐにまた海外へ。残されたマンションに兄嫁と、兄嫁を思う高校生の二人だけ…。そこに、新たなる未亡人女教師(42歳)が登場し、高校生を誘惑していく。そして……。未亡人熟女三人を相手にひるむことなく熱戦を繰り返す高校生の青春(性春)の日々が綴られた作品。少年の兄嫁に対する熱い思い…。未亡人の少年に対する狡猾な愛欲…。経済学に於ける需要と供給の原則が、少年と未亡人の文学的関係にも適合されるということを解明した意欲作?

一方、こちら(『未亡人は、雪の夜に』) は、少年と年上の未亡人との恋物語ではない。

(こんな内容)→ 都内のIT企業に勤める三十五歳の真鍋倫太郎は、ひそかに思いを寄せる未亡人の派遣社員の川原真千子が、残業時に涙する場面に出くわす。いまだ亡夫の家族と同居している彼女は、義父から義弟との再婚を迫られ苦悩していたのだ。事情を知った倫太郎は、何もかも捨てて一緒に逃げようと提案し、北国にあるいまは亡き祖母の家に共に向かうことに。雪がそぼ降る古民家での、妖しい同居生活が始まる。

こちらの未亡人は30歳。主人公からすれば年下になる。こちらの夫も交通事故で死んだことになっている。

そして、駆け落ちのように、二人して会社を辞めて、雪国の田舎の家(男の朽ち果てた「実家」)に向かう。そこにはかつての幼なじみの人妻(欲求不満?)がいて……。主人公はある事件をきっかけにセックスにトラウマを抱いていて、未亡人にもすぐに手を出せず…。未亡人も実は、あるトラウマを抱えていて…。しかし、最後には……。多少なりとも起承転結があり、若干の葛藤があり、源氏鶏太さんのサラリーマン小説にエロスをまぶした感じのそこそこの作品となっていた。一読して損はない?

ということで、寒い雪国の中、肌と肌を寄せ合い、むさぼりあうことによって、性春を愉しむというラブストーリー二作の紹介…。

そのほか、「雪国」がらみだと、梶怜紀さんの『兄嫁贈与 雪国の若未亡人』 (フランス書院文庫)という本もあるようだ。こちらは、こんな内容(未読)。

「義姉さんの躯は僕が兄貴から譲り受けたんだよ」 未亡人の双臀を持ち上げ、背後から貫く少年。 雪肌に食い込む縄、イラマチオ特訓、三穴開発……眠る間もない凄絶な調教でM性を開発される30歳。 若さに任せた荒々しい責め、押し寄せるアクメ。 兄嫁を絶対服従の牝に作りかえる「奴隷初夜」!

そのほか、樋口毅宏氏の『民宿雪国』  (祥伝社)は一般小説だが、そこそこのエロス感もあったかと。

これがノンフィクション・ノベルというわけではないのだが、滅法面白い、ブラックな味わいのある小説だった。
学生時代、森村誠一氏の企業小説というかブラックな犯罪小説を読んで、人間不信というか、社会不信というか、人生甘くないんだ…という感覚を味わったことがあるが、同様の感銘を受けた次第。
2012年8月15日に亡くなった国民的画家・丹生雄武郎(享年97)の数奇な謎の生涯をさまざまな角度から描くという趣向。
日本海に面する、北朝鮮の拉致工作もされやすい北国の某田舎。そこに車椅子の老人が経営する「民宿雪国」がある…。そこにやってくるさまざまな裏のある人物たち。
老人は絵筆の心得もあるのだが、某有名作家(野坂?)やホテル王(横井?)や山下清風の放浪画家やらいろいろと出てくる。在日問題なども関連し、短編の連作という形で話は展開していく。殺人、殺される必然、悪党、粉飾、同性愛、性同一障害、慰安婦、戦争……。

譬えるならば、人間の「ハイド」的側面が多々描かれているといえようか。

それにしても、「サンマ」と「メグロ」みたいに、「未亡人」と「雪国」とは合うのか? 寒い夜、冷たい肌を温める男の肉肌を、とりわけ未亡人は求めるというわけか?

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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文明社会とAIと人間とを考える上で必読の二冊! 宮崎正弘さんの『AIが文明を衰滅させる ガラパゴスで考えた人工知能の未来』 (文芸社)&中島秀之さん/ドミニク・チェンさんの『人工知能革命の真実 シンギュラリティの世界』 (ワック)だ----どちらもキーワードは「ダッチワイフ」「ラブドール」「セックスロボット」?(2018・1・28)





新聞に「AI」の文字が出ない日はないようだ。

ということで、宮崎正弘さんの『AIが文明を衰滅させる ガラパゴスで考えた人工知能の未来』 (文芸社)を読んだ。


内容紹介→国際情勢に精通し、中国ウォッチャーでもある著者による、来るべきAI時代の姿とは? 人間は「恐るべき道具」を発明したガラパゴス化とは退嬰化のことなのか? AIが人類の知能を超える衝撃・ダーウィンは『種の起源』で何を訴えたのか? ツィッターと政治・偽情報、偽造文書の根本問題・5年後、銀行が街から消える? AIの近未来は明るいのか、暗いのか。国際情勢に精通する第一人者によるAIの衝撃! !

日本のマスコミでは、「AI」というとクルマの「自動運転」あたりが一番の関心事のようだが、宮崎さんも触れているように、「ロボット兵士」あたりが本来一番のポイントになるだろう。

宮崎さんのほぼデビュー作といえるが、僕が初めて宮崎さんの名前を知ったのは、『軍事ロボット戦争―狙われる日本の最先端技術 』 (ダイヤモンド社)だ。1982年の刊行。 中身についてはもう忘却の彼方(?)だが…。

宮崎さんはこの本を防衛庁幹部に見せたところ、「笑ってすまされた」とのこと。「最近、この本のコピィが防衛関係者の間に出回っていると聞いたとき、出版が早すぎたと思った」という。ネバーセイネバーだから、「笑ってすませる」のではなく、「万が一にはそうなる」との視点から準備しておく必要があっただろうが……。「鉄人28号」「鉄腕アトム」を考えても、ロボット兵士が…。
ロボット(軍用)犬など、かなりの開発が進んでいるし…。ドローンももちろん。宮崎さんの紹介しているフレデリック・フォーサイスの『キル・リスト』 (角川書店)などは、ドローンが活躍する戦争SF小説として傑作だった。

ともあれ、宮崎さんは、AIを考えながら、ガラパゴスに飛んだり…あれやこれやと思索の視点は、さまざまな方向に飛んで行く。最後にはセックスロボット(セックス・ドール)の話へも。

「従来のダッチ・ワイフではない。AIを搭載したロボットが、相手の好み通りの技巧をもって応じ、好きな女優の姿をゴーグル装置で見ながら、フェラが可能な人工唇、ロボットは女性の体温を再現し、人間より激しい腰のうねり、まるで人間アンドロイドと交わるというなんだか無機質な、透明な未来図」「この情緒のない、乾ききったAIセックスロボットの完成は2050年頃と推定されている。これでは人間の『夢』が失われるのではないのか。いったい夢をなくした人間が溢れる近未来の社会とどうなるのか?」

たまたま2018・1・23号の「ニューズウィーク」を見ていたら、 「セックスドールに中国男性は夢中」というメイ・フォンさんの記事が目に止まった。

この人の本、 『中国「絶望」家族 「一人っ子政策」は中国をどう変えたか』 (草思社)という本が昨年訳出されている。その本は未読だが、人口警察的な強引な「1984」的管理システムが一人っ子政策を推進する上でもあったそうな。そのため、結婚できない男もいて、中国では過剰な性欲(?)を抑制する上でも、「セックスドール」が有効活用されている?

粗悪品だった中国製が、そういう高まる需要もあってか(?)、品質も向上してきているそうな。

「スペインでは人形専科の売春施設がオープンしている」とのこと。「好みのうめき声を出せる人形」もあるそうな。「いずれは一緒に散歩したり、家事をこなしたりできるように改良する」動きもあるそうな。

そういう「セックスドール」の開発が女性蔑視につながるか、性犯罪抑止になるのか…意見はさまざまなようだ。「子供を産むこと」はできないとはいえ……。

セックスドールとて、いい方向になら(?)、亡くなった妻や子供を生きていたときと同じような「遺族人形」として作成するようになるだろう(すでになっていることは、この前、日経記事を紹介-----2018・1・20日経新聞夕刊一面。「故人のぬくもり、デジタルで再び 」「3Dプリンター、表情そっくり人形 スマホに肉声、家族の誕生日に」--

 亡くなった肉親などの在りし日をしのぶため、デジタル技術を生かす試みが広がってきた。3Dプリンターやクラウドを駆使し、生前の姿をリアルな彫像にしたり、肉声を届けたりする。超高齢化社会を迎えた日本は今後、かつてない「多死時代」に直面する。伝統的なお墓や仏壇だけでなく、故人を追慕する手段も多様化しそうだ。
 「いつでもこの辺にいるみたい」。愛知県豊田市の河合米子さん(80)は2年前、50年以上連れ添った…(以下略)。

やがて、音声をとっておけば、会話もできるようにもなろうか。それでどうなる…というわけでもないのかもしれないが…。 「去る者日々に疎し」でもいいではないか。いつまでも…という思いもなきにしもあらずだが…。そのあたりの人間の感情はどうなるのか、判定しがたいものがある。

ともあれ、宮崎さんのAI論と並んで、面白く一読できそうなのが中島秀之氏&ドミニク・チェンさんの『人工知能革命の真実 シンギュラリティの世界』 (ワック)だ。こちらにもダッチワイフ、セックスロボットの話が出てきて興味深い。それ以外にも、シンギュラリティを予測していたかのようなSF小説も多々あったようで、そういう紹介も。ハヤカワ文庫のそういう小説までは読むのも大変だろうが。
単純作業の労働のみならず、知識量のみが勝負だった(?)職業もAIが取って代わるとのこと。下手な銀行員や弁護士や税理士なんかも仕事がなくなる?

そういえば、司法書士的な仕事で、駐車場の契約書なんか思案する際、昔なら相談して文書契約書作成を依頼すべきところが、今なら、ネットで「駐車場契約書」と打てば、たちどころにサンプルが出てきて、その文書で、固有名詞などを少し変えれば、法律知識などない個々人でも契約書がすぐに作成できたりする。そういう意味での司法書士の仕事は減っていくのかもしれない。

対談などのテープも速記者が起こしているのが、音声入力云々で、AIマシーンが文字起こしをやってくれるようになるのかも。その音声データを、さらに「まとめ」機能で整理すれば、これまたあっという間に「本」になるのかも? シンギュラリティ時代になると、そういうことになるのか?

この二つの本は、文明社会とAIと人間とを考える上で、大変示唆に富んでいる本だった。今問題になっているビットコインやらコインチェックといった「仮想通貨」もAIがらみではあろうが……。スマホを持っていない我が身はさてはて?

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!

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