古本虫がさまよう
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からだを目当てに見た映画?
(2017・3・27・月曜日)





昨日(日曜日)は東京周辺は終日、冷たい小雨。所要があり、あちこち周りながら久しぶりに正午前に新宿御苑の「いなば」に。あつもり(つけ麺)800円。まずまずの味。最近総武線沿線の某駅近くのつけ麺屋に行くことが多く、「いなば」もごぶさたしていた。クーポン券をゲットしたのでまた来ることも?

そのあと、高円寺古書会館へ。丸ノ内線利用。新高円寺駅近くのブックオフを覗くが買いたいものはなし。そこからルック商店街をテクテク。電柱からは煩い音楽(歌詞はないが…)が流れている。ここは、もうどうしようもない「騒音商店街」。土曜日神保町裏通りの夕方の静けさとは比較にならない。「アニマル洋子」は閉まっていた。

ともあれ、古書会館へ。
山田清三郎氏の『プロレタリア文学風土記 文学運動の人と思い出』 (青木新書)、R・H・トーニーの『急進主義の伝統』 (新評論)、館淳一氏の『欲望パラダイス』 (双葉文庫)を購入。3冊でワンコイン500円。でもトーニーの本は持っていたかと……。


車中、秋本鉄次氏の『パツキン一筋50年 パツキンとからだを目当てに映画を見続けた男』 (キネマ旬報社)を読んだ。

内容紹介→2006年の開始以来、一時中断を経て、リターンズとして復活し、続くこと延べ約10年。女優を愛し(未成年を除く)、パツキンを愛す、〝呑む・打つ・観る"をモットーとする映画評論家・秋本鉄次による連載『カラダが目当て』。
娯楽映画、なかでも金髪女優の評論にかけては業界随一を誇る氏のユーモア&デンジャラス、エアリーでバブリーな連載を、多くのパツキンファンの待望の声を受け、遂に書籍化!


「パツキン」とは、 「女性名詞。特に欧米女優を指す。金髪男優等をパツキンと呼ぶのは誤用」とのこと?

いろんな映画や女優の名前が出てくる。でも、キャメロン・ディアスも知らなかったし…。ブライアリー・ロングも知らないし……。「どんなカラダ」をしているかの想像力が活字だけでは働かない。見開き二ページでコラム一本だが、せめて女優の顔写真ぐらい掲載してほしい。巻頭に口絵一枚、美女のカラー写真があるが……。

ジャクリーン・ビセット の「ザ・ディープ 」「シークレット」などは見た覚えがあるのだが、なにせ40年ほど昔の昔。著者の前作の『映画は“女優”で見る!―映画生活を楽しくするススメ』『やっぱり! 映画は“女優”で見る!』 (SCREEN新書)になると、ジャクリーン・ビセットも登場してくるようだが……。
たしかに、あのころ、「金髪女優のからだ」を目当にして洋画を見ていたのは事実? 金髪かどうかはともかく、ジャクリーン・ビセットは勿論のこと、アネット・ヘブンもそうだったなぁと。ラウラ・アントネッリも…。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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花よりダンゴ、田舎の小屋より神保町の1LDKマンションに住みたい?
(2017・3・26・日曜日)





昨日(土曜日)は東京周辺は晴天。
夕方神保町へ。午後6時から全席禁煙店で家族と共に食事をする予定があり、それまでの時間潰し。古書会館は金曜日に寄っていたので行かず。最近、足を運んでいない神保町の裏通り、錦華公園・お茶の水小学校周辺の古本屋を散策。

まずは久しぶりに喇嘛舎(ラマシャ)へ。サブカルもの多し。お値段もかなり高め。見学しただけ。次に寄ったところは閉まっている。入口近くまで本が山積みされているが、まさか閉店?
その先をテクテクと。たしかレコード&古本屋など、いくつかあったと思ったがら見当たらず。

右脇に、建設中のマンションがあり。このあたりに住めれば、神保町古本屋街が「庭」になって便利なのは間違いない。どこかの煩い商店街と違って、電柱から「広告」や「音楽」も流れていない。そこで、チラシを手にする。 「アトラス千代田御茶の水」というマンションのようだ。御茶の水駅まで8分、神保町駅まで5分とある。水道橋駅へも8分ぐらいで行けそうだ。

「おかげさまで全51邸完売」「キャンセル待ち受付中!」とある。73㎡の3LDKで一億円! 57㎡の2LDKで7000万円~。42㎡の部屋(これをなぜか3LDKと誤記しているが、どう見ても1LDK)で、5000万円~。ううむ……。結婚して30余年になる妻が飛行機事故で不幸にも亡くなり、飛行機会社から補償金が入れば買えるかも? 5月に四国に行く予定あり?

途中で左に曲がり、また左に曲がり交差点方面の裏道を歩くと、 「りぶる・りべろ」があった。ここの古本、古本市などで時々購入していたかのような? 我が家によくある。いやいや、吉祥寺にあった古本屋だ。あのころ、吉祥寺の「よみた屋」や、その先にあったブックステーションナントカだったか、大きな古本屋を見て、そこから左に曲がり、電車の高架下にあったこの「りぶろ・りべろ」に立ち寄り、そこから吉祥寺駅北口方面の古本屋を一周していたものだ。なかなかシブイ古本が多かった。文学よりも政治社会問題などの本も。

神保町に引っ越ししていたんだ。この店のあったところ、以前は別の古本屋があったのでは?

ともあれ、軒先均一コーナーの文庫も、なかなかシブイ本多し。100円コーナーで、城山三郎氏の『零からの栄光』 (角川文庫)をゲット。紫電改開発物語のようだ。こんな本があったとは知らなかった。

店内は吉祥寺時代よりは狭いが、アナーキズム関連などは充実。大澤正道氏の新刊本『アはアナキストのア』 (三一書房)は見当たらず。
しかし、大沢正道氏献本署名入りの(高橋和巳氏宛て) 『大杉栄研究』 (同成社 )があった(書名はうろ覚え。箱入り本だったかと)。

そのほか、バーネット・ボロテンの『スペイン内戦 革命と反革命 上下 』 (晶文社)も二冊で1万円ほどであった。もうひとつの古い『スペイン革命 全歴史』 (晶文社)は見当たらず。上下本は一冊で10000円以上するから二冊で1万円ほどならば安い?

ジキル本中心だが、泉大八の本なども…。吉祥寺ではエロス本も多々あったか(のような?)。老夫婦でやっている古本屋のようだ。最近、閉店してしまった神保町の篠村書店の跡地に、この古本屋が入れば、ぴったしという感じだ(社会科学関係書はともかく…。鉄道関係書は「りぶろ・りべろ」にはないが…)。

城山さんの本を一冊購入して外に出ると、すぐのところに「がらんどう」(二階)、「くだん書房」(三階)なる看板を見かけた。二階に昇ると、ちょっと薄暗い…。やっているのか? 残念なことに中に入らず引き揚げてしまう。

そのあと、たまに立ち寄る囲碁専門古本屋のアカシヤ書店。軒先にレオンハルトの『ソ連にも革命が?』 (恒文社)が100円で出ている。ううむ持っている、読んでいるから食指は動かないが…。ブッシュジュニアが、この先生(亡命者)の授業を聞いて、共産主義の悪を認識したと言われている。名著!が100円とは…。
『戦慄の共産主義 ソ連・東独からの脱出』 (月刊ペン社)およびそのダイジェスト版である『党員はこうして鍛えられる』 (時事新書)を読んだことがある。 『裏切り ヒットラー=スターリン協定の衝撃』 (創元社)も名著。

そのあと、古書センターの軒先で、コンシダイン&プールの『世界の遺書 モンローからヒットラーまで』 (金沢文庫)を210円で購入。そのあと、全席禁煙店で食事。

車中、高村友也氏の『自作の小屋で暮らそう Bライフの愉しみ』 (ちくま文庫)を読んだ。

段ボールハウスでの生活体験もあるようだか、そこそこの田舎の雑木林の土地を入手してそこに掘っ建て小屋みたいな自作の小屋を建てて住みだした体験者による手記。ハウツー的な内容も。
少し働き、あとはノンビリ。税金もかからない範囲での生活…。特にエコライフだのと強調することもなく、ナチュラルな感じでまとめているが…。

ついでに読んだのが、 『小屋入門』 (地球丸)。こちらも固定資産税のかからない小屋作りなど、ハウツー的なものから、実際に小屋を作って利用している人たちのことなどが紹介されている。ちょっと本格的?

ともあれ、高村氏の本を読んで思い出したのが、エドマンド・ラブの『タダで暮らす法』 (青春出版社)。これは何人かの「タダで暮らす法」を実践した人を紹介した本。「地下鉄は僕の寝室」という人の「タダで暮らす法」というのは都会ならではのアイデア? 図書館を利用する際も、マイクロフィルム室を使うと、よりくつろげるとか。昔の新聞を精読し、勝つ馬に賭けるノウハウを学び、それで実際儲けたりしたこともあったそうな。

その日仕事で、数日がんばって働いたあとは、地下鉄を寝室にしたりして過ごす日々を実践しているとのこと。「タダ(に近い金額)」で暮らすことはある程度可能なのかも。ハワイなんか、そういう人が多いとも聞く。南国でないと難しい?

でも、田舎の小屋もいいけど、都心古本屋街のど真ん中のミニマンションもいいかも? 前述のマンション、3LDKは無理でも1LDKがあれば……。この界隈、やよい軒もあるし、いもやもあるし、もり一(回転寿司)もあるし、言うことないから。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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僕が、この40年間で「昔日の客」として、通りすぎた「昔日の古本屋&古本市」とは?  
(2017・3・25・土曜日)





昨日は早稲田実業が明徳を破ってなにより。松井全打席敬遠といった勝つためには手段を選ばないというのは別にいいけど、地元中学生の生徒などほとんどいないのが明徳高校とか? スポーツに偏重して知名度を上げることに躍起な教育者のいる学校には、森友ナントカ学校同様、あまり期待は持てない。

それはさておき、昨夕は所要があって神保町界隈を少し歩いた。ついでにというと語弊があるが、神田古書会館も一瞬覗いた。有名な文芸評論家をお見かけする?

新聞労連の『産経新聞残酷物語 これが合理化の実態だ』を200円でまずは購入。水野成夫社長に対する、典型左翼側からの抗議の書のようだ。後の鹿内信隆時代の前。いわゆる「残酷物語」は左翼側からはよく言われていたもの。まぁ、何とか耐えて今日にいたっているわけだが……。あと、大河内一男氏の『欧米旅行記』 (時事通信社)も200円。

そのあと、復活した いもや(天丼)で、650円の天丼を食べる。以前より100円上がったか……。しかし、「閉店」中、てんやの「天丼」しか食べられなかっただけに、久々の「いもやの天丼」には感銘を受けた次第。やはりこっちのほうが美味い。座席も、むかしながらの椅子。固定されてないから、空いていれば楽に座れる。てんや・王将など、カウンターの椅子をあんなふうに「固定化」するのは野蛮というしかない。JR東日本やメトロなどが、座席を二人、三人などと「棒」で区分けするのと同様。人間の体格の違いなどを無視した官僚主義的思考故の野蛮措置というしかない。「監視カメラ」より、もっと悪質な措置というしかない。電車の座席は、まだ一人でも多くの人が座れるようにという配慮があるだろうが…。股広げのバカや、座席に荷物を置くアホなどがいるから……。道徳教育というのは、国家のために何をすべきかとか、そういうレベルでなくていいから、公共の場所ではアホバカ間抜けのようなふるまいをしないようなマナー向上のレベルにつとめてほしい。半径百メートルの人がいるところではタバコを吸わないとか(タバコそのものは、精神転換などでプラス面もあるだろうから、喫煙そのものを悪徳視するのはおかしい。ただし失火したらタダではすませないようにすべき)。

ともあれ、最近は週末など、いろいろと身辺整理というか、部屋の整理をしている。先日も、昔の読書日記(手帖)が出てきた。西暦(年号)が入っている手帖ではなく、メモ専用手帖。探求書などを書いては、入手すると線引きで消している。巻末に「古本市情報」などが手書きで記してある。

4月と10月には中野サンプラザ前で古本市。10月号には大宮駅のkissビルで古本まつりと書いてある。中野サンプラザは必ず行っていたが、大宮は記憶にはない?

そのほか、1月の大森西友古本市は「マズマズ」と。土浦西友古本市は「小規模」「今いち」とある。
3月の銀座プランタン古本市は「マアマア」とある(プランタンは消滅し、新しいナントカという店として再開したそうな?)。
5月、さいか屋古本市、6月藤沢西武古本市、つくば西武古本市などとある。水戸イセジンというのもある。そこで古本市をやっていたことがあったのでは? 水戸西武ってあっただろうか? その古本市に出かけて、途中古本屋があるのを発見したことがあったかのような(その古本屋は今もやっているかと。最近ごぶさたしているが、こじんまりとした古本屋だが、まずまずの古本屋であったかと)。

「ブックオフコーポレーション」の店名もメモしてある。「相模駅出口一つ。バスターミナルをまっすぐ大きな通り、三和銀行、シングの向かい側5階」とある。さて、このブックオフへ行ったのか?

開業第一号店には行った記憶がある。息子を連れて。だが、そこは一階だったかと? 駅も相模駅ではなかったかのような?
手帖のメモにあるブックオフは2号店なのか? このメモ、西暦何年のものか不明だが、多分1990年代前半ごろでは?

第一号店でバイトをして、それからブックオフの社長になった橋本真由美さんの『お母さん社長が行く』 (日経BP社)を見たら、この店が一号店か、それ以降か分かるかも。

この手帖の中に『ぼくたちの戦争 イギリスの学童疎開』 (ありえす書房・ベン・ウィックス 著)なる本がメモしてあって、傍線を引いてOKと記している。この本は1992年に訳出されたもの。何かの本で言及しているのを読んで購入したものと思われるから。となると、少なくとも1992年以降に利用した手帖だろうか。この『ぼくたちの戦争』は面白い本だった。

ところで大森西友古本市の大森といえば、大森の古本屋「山王書房」。
その店主、関口良雄氏の本『昔日の客』 (夏葉社)は、以前も紹介したことがある。大森も何度か出かけた記憶はある。「山王書房」も寄ったことがあると思う(が記憶は不鮮明)。

上京してちょうど40年。古本屋めぐりを開始して40年(田舎での古本屋行脚は中・高校生ごろから始まっているが省略)。どの古本屋、どの古本市に行ったかも記憶は薄れている。
大井町に阪急があって古本市があったのでは? 錦糸町西武でも古本市があったのでは? 錦糸町そごう でも古本市があったのでは? その他、府中伊勢丹でも古本市をやったことがあったかと。
 前述したように、銀座プランタンでも古本市をやっていた。川口そごう、横浜そごう、新宿伊勢丹、新宿小田急、新宿京王も古本市をやっていた。浦和のデパートでも(そごうだったか?)。川越の丸広百貨店でも古本市があった。そこで出会った一冊の本が僕の運命を変えた!?  トー・クンの『女教師』 (フランス書院)。いや、高校生の時に読んだ宇能鴻一郎氏の作品だったか…。 いやいや、ハイド本だけでなく、ジキル本とも古本屋などで多数出会った。高校時代にも。その一冊が、そのあとの40年間の読書生活、思想信条などを支える元ともなった。一冊の本との出会い、読書を軽視するわけにはいくまい。古本屋、古本市を回ればなにかしら発見があるもの。 

昨夕も古書会館、杖をつきながら階段を降りていくご老体がいた。明日の我が姿? まぁ、エレベーターぐらい、受付の奥ではなく手前に設置しておけばよかったのに? いまどき、気の利かない図書館でもそうしているというのに…。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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やはり、人間は、ジキルとハイドですな、ということを想起させる覗きノンフィクション 神様、ビッグブラザーはみんな知っている?
(2017・3・24・金曜日)

ゲイ・タリーズの『覗くモーテル観察日誌』 (文藝春秋)は大変面白いノンフィクション作品だった。


内容紹介→天井裏に自分だけの覗き部屋を作ったモーテル経営者、30年の奇妙な記録
1980年のはじめ、著者のもとに一人の男から奇妙な手紙が届く。男の名はジェラルド・フース。コロラド州デンヴァーでモーテルを経営しており、複数の部屋の天井に自ら通風孔と見せかけた穴を開け、秘かに利用者たちの姿を観察して日記にまとめていると言う。男を訪ねた著者が屋根裏へと案内され、光の洩れる穴から目撃したのは、全裸の魅力的なカップルがベッドでオーラルセックスにはげむ姿だった――。ヴェトナム戦争で傷ついた兵士とその妻の行為から、不倫や同性愛、グループセックス、さらには麻薬取り引きの絡んだ殺人事件まで、三十年に及ぶ記録からはアメリカの世相、性意識の変化が見えてくる。

目次→1 男からの手紙、そして出会い 2 十九世紀の覗き魔について書かれた本 3 見せかけだけの通風孔と屋根裏ツアー 4 『覗き魔の日記』の束 5 観察対象第一号 外見、行動、結論 6 グループセックスと、レズビアン教師 7 傷ついたヴェトナム戦争帰還兵とその妻 8 これこそがリアルな市井の人々 9 覗き魔を苛立たせる宿泊客たち 10 行為のさいに明かりを消すかどうか 11 自宅まで中年女性を尾行して 12 なぜ部屋から羊の声が…… 13 夜な夜な、叔母の部屋を覗いていた 14 少年時代、覗き魔が育った町 15 花形チアリーダーの彼女と別れた理由 16 海軍時代、売春宿で童貞を卒業 17 利用客を被験者にしたテスト 18 性欲レベルが異なる夫婦 19 一度だけ覗き穴が露見しかけて 20 かなり活発なカップル=十二パーセント 21 覗き魔を大いに喜ばせた男と女 22 女性のマスターベーションの動機 23 あらゆる男は覗き魔である 24夫婦交換がうまくいかない場合 25 観察の耐えがたい近親相姦 26 殺人事件を目撃した夜 27 どんどん人間ぎらいになる 28 浮気、離婚、新しい伴侶との邂逅 29 モーテルを売却して引退へ 30 懐かしの街、オーロラ 31 ついに日記の公表を決意 32 覗き魔の蒐集品 33 覗き魔の告白 34 通風孔ごしの人生を過ごして半世紀 35 モーテルの解体


オーウェルの『1984』のビッグブラザーになったかのようなモーテル経営者が主人公。この人、子供の時から、叔母(母の妹)の家に行った時に、寝室などを覗き込んでいた性癖の持ち主(しかし、本書の中に、叔母の顔写真も出てくるが…。それほど覗き見たくなるほどの美女とは思えない?)。

その覗きが嵩じて、モーテルを買収した時、部屋の一部の通風孔に細工をして屋根裏から覗けるように工作。

若いカップルなどがやってくると、そういう覗き孔のある部屋に案内。そして、屋根裏覗き、観察日記(日誌)をまとめていく。ある時、それをタリーズに送る。その内容に関心を持ったタリーズは彼に会いに出かける……。

その男、自分はビッグブラザーではないと。監視カメラが増えている現状を憂えたりもしているのは矛盾? とはいえ、本書を読む限り、覗きと観察日誌はあくまでも個人的趣味の領域。それを利用して脅したりするとかそういう「犯罪行為」はしていなかったとのこと(もっとも「覗き」はいうまでもなく犯罪的行為)。

お金のあるカバンをわざと部屋に置いたりして、それを正直に届けるかどうかなども実験。ほとんどの人が猫ばば? 牧師が泊まると、エロ本を引き出しに。それを見つけた牧師はオナニーを? 健全なカップルが泊まるものの、夫は淡白。妻はオナニーグッズを出してきて慰めたりする……。こんな美人妻が、年下の少年を誘惑するようになっていく…(かどうかは不明),

ううむ、実に面白い人間観察? アメリカのモーテルは簡易宿舎だから、日本のラブホとは違う。宿泊客がすぐにメイクラブをするわけではない。その点、日本のラブホの経営者がこんなことをすればどうなるか? ラブホだと唯一最大の目的が「短時間でのメイクラブ」だから、ほぼ百パーセントの確率で、その行為を覗き見ることが可能になる。アメリカのモーテルの場合は、少なくとも日中はなんにもなくて無駄な時間を過ごすこともあるようで、観察する上での効率はあまりよくない。

彼の場合は、時々期待に胸(あそこ?)を膨らませながら、何もなくてガッカリすることもあったようだ。時には殺人やら犯罪行為などを垣間見たり、バレそうになったり…。

性愛文学の巨匠こと、富島健夫氏の小説『人間の部屋』 (青樹社ほか)は覗きをテーマにした本だったかのような?(記憶が曖昧。アパートの家主が借り手の部屋を覗きフフフ…)。

(内容紹介)→貸し部屋を造ることで深井英生の覗きと盗聴の欲望は十分に充たされた。妻の多重子も凄絶な他人の悦楽に痺れる。しかも英生は大家として、魅惑的な間借り人の美女に接近し多重子を、さらに刺激した。男女の性的異常性・好奇心を徹底的に観察して、人間の本質に迫る…といった内容。

この「内容紹介」だと、タリーズの本に出てくる覗き夫妻と同じような印象を受ける。

翻訳モノでは、ノーマ・イーガンの『義母の寝室』 (フランス書院)は、たしか、若い妻と再婚した父が亡くなり、残された義母と少年の間の微妙な空間、そして少年の、義母のみならず隣家の奔放な若夫婦の痴態に誘惑されるかのような覗きが嵩じて…ふふふの世界を描いた傑作小説だ…。「身内」と「お隣さん」ならまだいいが……。

そのほかにも睦月影郎氏の『義母の寝室』 (二見文庫)や鏡龍樹氏の『叔母の寝室』 (フランス書院文庫)という傑作もある。ただし、言うまでもなく寝室や風呂場やトイレの覗きは犯罪行為です。

日本でラブホ経営者がこんなことをやったら、もっと凄い観察記録が、短期間で書けるのでは……。

やはり、人間は、ジキルとハイドですな、ということを想起させるノンフィクション。神様、ビッグブラザーはみんな知っている?

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世の中には「平気でウソをつく邪悪な人」がいる?
(2017・3・23・木曜日)




帰宅して、森友学園の籠池理事長の国会での証人喚問のやりとりをテレビニュースで見るにつけ、M・スコット・ペックの『平気でウソをつく人たち』 (草思社)という本を昔読んだことを思い出した。


(内容紹介)→自分の非を絶対に認めず、自己正当化のためにうそをついて周囲を傷つける“邪悪な人”の心理とは? 個人から集団まで、人間の悪の本質に迫るスリリングな書!

細かい内容は忘れたが、この本では「邪悪な人」について、このように分析もしていたとか。

そういう邪悪とまで呼ばれる人は「自分の欠陥を直視することを拒否し、体面を保つのに躍起になり、そのためにうそを平気でつき続け、支配力の及ぶ他人を破滅に追いやって顧みないのだ、とペックはいう。そうした『邪悪な人』が厄介なのは、当人は邪悪さを発揮することで表面上は社会に適応しているからである」(松原隆一郎氏の一文。『「悪魔祓い」の戦後史』文春文庫の解説文より)。

ちなみに、稲垣氏の本の中では、「共産圏を天国とみなして平気でウソをつく邪悪な人たち」の「嘘」が紹介されている。大内兵衛や桑原武夫等々~。この本はPHP研究所から復刊されている(が、そちらには松原氏の解説は収録されていない)。

他愛もない理事長の発言に、ほぉ~と声をあげて驚いてみせている野党議員もいたが、中野信子氏の『サイコパス』 (文春新書)を読んだほうがいいのでは? そういう知的レベルの議員はともかくとして、一番迫力ある質疑をしていたのが、公明党の竹谷とし子さんだった。

天皇や安倍首相が塚本幼稚園を来訪したと公言していた事実を追及し、間違い(嘘)だったと「自白」させたり、「詐欺」の実態を暴いていたが、鋭い目つきで短い質問で追及する姿勢に、さすがの(?)理事長もタジタジといった感じだった。
この顔、どこかで見た覚えがあると思ったら、昨夜、急な飲み会で、晩飯をキャンセルし、帰りが遅くなり、帰宅した時の古女房の顔にそっくりだった?

ともあれ、開校を目指していたみずからの小学校の推薦入学枠を設けることで愛知県内の新設名門中学校と合意しているといった嘘も、JR東海の葛西さんのリップサービスを信じてのことだったとか? そんな根拠で、そんなことを事実として公けの書類に記すなんて、「平気でウソをつく人」というしかあるまい。文明社会の文明人とはとても思えない野蛮人というしかない。慰安婦強制連行で「平気でうそをつく」オッサンがいたが……。

こんな非常識な輩につけこまれたという点は、かつての朝日新聞記者たち同様に大いに反省すべきところもあるのかもしれないが、あまりにも邪悪すぎる人にアプローチされると、普通の人はなかなか対抗しきれなくもなるだろう。そうならないためにも、なるべく人間的関係を作らないようにすべきかもしれない。若干思想的共鳴を覚えるからといって、いい人だと思ったら大変なことになることもありうるだろう。「本」とつきあうだけにするほうがいいのかも。飲み会に誘われても、「全席禁煙」「出入り口も禁煙」でないと僕は出席しません---なんて公言していると、誘惑も減りベターかも?

(人がいるところで)タバコを吸わない共産主義者(ファシスト)と、(人がいるところでも)タバコを吸う民主主義者---とっちとつきあうべきか? どっちともつきあわない、(人がいるところでは)タバコを吸わない民主主義者とだけ仲良くするのがベストかも? でも、そういう集団の中にも、ヘンな人はいるから?

それにしても、「森友問題 昭恵氏付職員が関与」との報道が強調されがちだが、ここでいう「関与」って、慰安婦問題でも、「問題」になった「軍の関与」にも似ている。「善処」したことを「悪い関与」と言いたい向きには、都合のいい言葉だろうが。国有地の借り受けなどに関して「口利き」なり、「超法規的な対応」はできませんよと返答・対応した「関与」は別に悪くもないだろうに。

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